2月24日にNASAのInsightの最新ニュースが発表されました。
当ブログ「火星の1年間の振動 ver2_2019.12.28 」で報告していた情報のNature Geoscienceの論文ですね!
(C)IPGP / Nicolas Sarter
Insightの探査結果の最初の10ケ月分がNatureに5つの論文として正式に掲載されました。
内容は、火震・ダストデビル・未知の磁気パルスについてです。
*https://mars.nasa.gov/insight/mission/science/research-papers/
また、Nature Geoscienceの追加の論文で、エリシウム平原にある「Homestead hollow」と呼ばれる浅いクレーターであるInSightの着陸地点について詳しく説明しているそうです。
InSightが2018年11月に着陸してから最初の火震を記録するまでに数か月かかりました。 2019年末までに、SEISは1日に約2つの火震信号を検出しているので、たまたま火震が少ない時期にInSightが着陸したと考えられています。
その中で、より大きな火震のうち2つによって、その発生位置が、火山およびテクトニクス活動の最近の証拠を示しているCerberus Fossae地域と確定されました。
*Cerberusは、ギリシア神話に登場する犬の怪物から名付けられたそうです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%AB%E3%83%99%E3%83%AD%E3%82%B9
*Fossaeは、穴とか窩(あな、あなぐら)という意味
下図がCerberus Fossaeで観測された地すべりの画像です。
(C)NASA / JPL-Caltech /アリゾナ大学
下図は、地震活動を調査しているInSightの様子を示す火星の断面図。
(C)JT Keane / Nature Geoscience
火震の成果が上がっている反面、Insightは、火星内部の温度を測定するHP3(熱流量プローブ)のセンサー"the mole,"の設置に、未だ手こずっています!!
火震の測定などから、火星が生きている惑星であることが証明されつつありますので、HP3も頑張ってほしいところです。
論文等も読むと面白いのでお勧めですが、2月13日放送のNHKのコズミック フロント☆NEXT「浮かび上がる火星の真実 探査機インサイト」も見てください。面白いし、凄く良くわかりました。
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/1861/2120256/index.html