9月18日にESAは、ExoMars 2016 の打ち上げを延期すると発表しました。
当初打上げ予定は、2016年1月7日から27日でしたが、3月14日から25日に変更されたようです。
理由は、EDL実証機(the entry, descent and landing demonstrator module)の 「Schiaparelli」で推進システムに取り付けられている2つの圧力センサーの不具合が見つかった事です。
幸いなことに、この2つの圧力センサーは、着陸に必須なものではなく補助的なデーターを集める役目のものだったということです。
2016年の打上げ機会を逃すと次は、2018年となってしまうため、ESAは圧力センサーを交換せず、取り外す決定をしています。
最終的には、9月24日に開催されたRoscosmosとの共同運営委員会で決定されるとの事です。
打上げは、遅れますが、火星到着は、予定通り10月19日です。
下図は、「Schiaparelli」の画像です。
the ExoMars Entry, Descent and Landing Demonstrator Module
「Schiaparelli」 の仕様は、以下のとおり。
・直径 2.4 m
・重量 600 kg
・ヒートシールド材質 Norcoat Liege
・構造 Aluminium sandwich with Carbon Fiber Reinforced Polymer skins
・パラシュート 直径 12 m
・推進装置 3 clusters of 3 hydrazine engines (400 N each), operated in pulse-modulation
・電力 一次電池 (このため、着陸後の活動時間は最大でも8日間ほど)
・通信 UHF link with the ExoMars Orbiter (with 2 antennas)
下図は、「Schiaparelli」の火星大気突入から着陸までの想像図です。
「Schiaparelli」は、火星大気突入後と降下中に大気に関するデータを収集し、着陸サイトで環境測定を実施します。
ExoMARSのビデオは、こちら
http://www.esa.int/spaceinvideos/Videos/2015/06/ExoMars