「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「チャンデバ」と「LCネットワーク」の混成旅団

2018年10月11日 | オーディオ談義

前回からの続きです。

我が家の音に精通したYさんとの試聴会もようやく終焉を迎えた。雰囲気からいって評価は70点いけばいいほうだろう(笑)。最後になって「AXIOM80を聴いてみましょうか?」と、お伺いすると「ぜひお願いします」。

システムの切り替えはSPコードにバナナプラグを使っているので2~3分で終了する。全然面倒ではない。

システムの構成は音の入り口がdCS(イギリス)のCDトラポとDACのコンビ、プリアンプは「マランツ7型回路」(STCのECC83×3本)、パワーアンプは「WE300B(1988年製)シングル」、スピーカーは「AXIOM80」(最初期版)。

   

「やっぱり音の抜けが段違いにいいですね。さすがにAXIOM80です。〇〇さんのお宅ではやっぱりこの音で決まりですよ!これまで聴かせてもらったAXIOM80の中でもベストの音です。降参しました。」と、手放しの絶賛ぶり(笑)。

従前と違った点はつい最近プリアンプを変えたこと、そしてエンクロージャーのARUの見直しや吸音材を減少したことぐらい
だったが、とりわけプリアンプ(マランツ7型回路)の音質改善効果が大きいことを実感した。

しかし今日は時間の都合で「トライアクショム」(グッドマン)を聴いていただく暇がなかったのが心残り。

さて、Yさんが帰途につかれてからずっと気にかかっていることが一つ。前回のブログの末尾に記載したように「LCネットワークで聴いてみたい」というご指摘だ。

真空管アンプ党はLCネットワークを使用する方が多いことも事実である。

コイルとコンデンサーの道具立てはそろっているし、久しぶりにやってみっか・・・。倉庫に入ってごそごそと探し回ったらちゃんとありました。

   

それぞれがペアで、上部がムンドルフ(西ドイツ)の「ゼロ抵抗」コイル「0.15mh(ミリヘンリー)」、下部がウェスタン製のブラック型コンデンサー「2.4μF(マイクロファラッド)」

周波数早見表によるとクロスオーバー「8000ヘルツ」(インピーダンス8Ω:-6db/oct)あたりで適応できそうだ。そもそもスピーカーのインピーダンスは一定しないので、この辺はいつも大雑把に対処している。

2台のパワーアンプによる駆動だが、チャンデバを使わないので仕方なくプリアンプの出力2系統をフルに使うことにした。音質上、好ましくないが、な~に実験なので。命を取られるわけでもなし(笑)。

結線の状況は8000ヘルツ以下ではパワーアンプ「6A3シングル」(モノ×2台)とD130を結ぶSPコードのプラス線の間に「ムンドルフのコイル」を挿入する。

一方、8000ヘルツ以上にはパワーアンプ「171シングル」(トリタンフィラメント)とデッカを結ぶSPコードのプラス線の間に「ウェスタンのコンデンサー」を挿入する。

書くと長くなるが、たったこれだけの作業だから実に簡単そのもの。ただしオーディオに疎い方はチンプンカンプンだと思う。ゴメンネ~(笑)。

さあ、はたしてどんな音が出るか緊張の一瞬である。

試聴盤は「踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よK165](モーツァルト)でソプラノは「バーバラ・ボニー」。モーツァルトの宗教音楽はバッハほどの敬虔な祈りを感じないが何よりも旋律がとても美しい。

    

音楽に自然に融け込めるか、それに聴き慣れたボーカルに違和感があるかどうかがポイント。

すると、あらまあ!

強い音が入るとデッカから歪み的なノイズが発生する!やっぱり肩落ち「-6db」のせいかなあ、いずれにしてもこれはイケマセヌ。

その一方「D130」からはたっぷりと豊かな奥行き感のある素晴らしい音が出た。こちらの方はチャンデバ(TR素子)を使わない方がずっといい。

そういうわけで結局次のような変則的な接続に落ち着いた。

中低音域のD130はチャンデバを通さずコイルを経由して鳴らす、その一方デッカはチャンデバを通して5000ヘルツ(-12db/oct)のローカットで鳴らす。

まったく夢想だにしなかった接続方法だが、なかなかいける!

まあ、これでしばらく聴いてみっかな~(笑)。

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