前回からの続きです。
オークションで落札した希少なツィーターの修理を無事終えたところ、前回記載した通り出品者のTさん(東海地方)からとてもご親切なメールが届いたので、感謝しながらこう返信した。
「後々まで気にかけていただきほんとうにありがとうございます。既に修理済みですが実は修理していない方に若干不安定な箇所があります。願ってもない話なのでぜひテストさせてください。よろしかったら1台だけの交換も可能でしょうか?」
「ハイ、もちろんいいですよ。」ご快諾の返事あり。
ほどなく到着したが、ラベルの有無を除いてそっくり同じものだったのでさっそくテストしてみた。
デッカのリボン型ツィーターを外して代わりに載せてみたのが上図で、5000ヘルツでローカット(チャンデバ)しているもののテストなのでバッフルにも付けず裸で鳴らした。
試聴盤はマルサリスの「バロック・デュオ」とコレルリの「Op6:合奏協奏曲」
トランペットとボーカル、そして弦楽器合奏群のコンビでこの二つを聴けばツィーターのクセはおおよそ分かる。
すると、とてもいいじゃないか!(笑)
やはりイギリス系のユニットは品がいいしホーン付きのデッカと比べると能率が高いのもいい。管楽器の咆哮は一歩譲るもののヴァイオリン合奏の響きはこちらが優勢かもねえ。
また、このツィーターはバッフルに付けて鳴らすよりも裸のままで鳴らした方がいいことに気が付いた。大発見である。
そこですぐに行動に移して「LE8T」の上に載せていたツィーターのバッフルも外して裸にした。
以前よりもずっと音の切れ味や音像定位が良くなったし、いやあ、まったくの僥倖でこれもTさんのおかげ。
バッフルから外したツィーターの効果に喜びながら、ウェストミンスターの上に載せた方もとてもうまい具合に鳴ってくれるのでTさんにご相談した。
「今のところ調子がいいようで不安なく鳴っています。もしこれもペアで購入させてもらうとしたらどのくらいのお値段を考えられていますか?」
すると「オークションの落札価格を基準にしてそれから修繕代の半分を引いた額で結構です。何しろ古いものですからもっと試聴されたうえで結論を出されたほうがいいですよ。」
オークションの落札価格がとてもお買い得だったのに加えて1/4も値引きしてもらえるので、この話「乗った」!(笑)
ほんとうに欲の「ひとかけら」もないTさんだった。この世知辛い世の中で一服の清涼剤になりましたよ~。
クリックをお願いします →