「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

遠来のお客さま

2019年05月04日 | オーディオ談義

めったに旅行をしないのだが、「令和の里」大宰府巡りのため4月30日の早朝に福岡へ向けて出発し、昨日(3日)の午後に別府に帰ってきた。

久しぶりにすっかり「音楽&オーディオ」と「ネット環境」から遠ざかった4日間だったが、想像以上に快適だったのは意外だった(笑)。

さて、この間のいろいろあった出来事をしっかり「自分の記憶」に残しておくために時系列で振り返って記録しておくことにしよう。

まず、出発の前日の29日(月)のことからいこう。

この12年来、ブログでこまめにオーディオ情報を発信しているので全国津々浦々のオーディオ愛好家の目に触れる機会があるようだ。

肝心の内容の方は「いまいち」でしょうけどね(笑)。

したがって県外からもときどき「聴かせてください」とお客さんがお見えになることがある。

この4月の初めごろだったと思うが何と北海道からメールが届いて「福岡に観光に行きますので、ついでに別府まで足を延ばして聴かせていただきたいのですがいかがでしょうか」。

札幌市近郊にお住まいの方だった。仮にMさんとしておこう。

毎日が日曜日の人間なので「ハイ、どうぞ。いつでも構いませんよ。」

その後お互いに携帯で連絡を取り合って訪問日は4月29日(月)の午後と決定した。

当日はあいにくの雨だったが予定通り別府駅の改札口で無事合流した。

「やあ、どうもどうも、はじめまして~」

それからクルマで15分ほどの我が家までご案内。

クルマの中でお互いのオーディオ人生についてざっと語り合ったが、趣味が同じだと打ち解けるのが早い。

Mさんはいくつもの真空管アンプを所有されており、スピーカーもTADのユニットをお使いになるなど自分と、どっこいどっこいの愛好家さんだった。

そりゃそうですよね、そうじゃないとわざわざ北海道くんだりからお見えになりませんよね(笑)。

ちなみに、福岡市内は「嵐」のコンサート(ヤフードーム)があるとかで、ホテルが満杯でたいへんご苦労された由。

どうかお願いだから他の宿泊客に「嵐」を巻き起こさないでほしいなあ(笑)。

それにしてもMさんは当方のブログをよく読まれていることに驚いた。紹介している真空管やCDあたりもときどき購入されているようで「それほど深い思いで書いたわけでもないのに情報が独り歩きしてしまって」と、思わず冷や汗が出てしまった(笑)。

当日中に再度、福岡に戻られるとのことで実質2時間半ほどの試聴だったが、急ぎ足で順に次の3系統のシステムを聴いていただいた。

  

1 ウェストミンスター(改) 

2 AXIOM80(復刻版)

3 AXIOM150マークⅡ

こうやって書き出してみるとすべてグッドマン(イギリス)が絡んでくるので、我が家は完全な「グッドマン」党ですね。

つまり「時代遅れ」ということです(笑)。

Mさんはジャズがお好きとのことなので、試聴盤は初めのうちはジャズに絞り、順次ボーカル、クラシックと広げていった。

今回のハイライトであるAXIOM80については4連装を岡山県で聴かれたことがあるそうで、単発で聴くのは初めてとのことだそうだが「音が生々しくて浸透力が違いますね」とお気に召したご様子でホットひと息。

1ではパワーアンプに「300Bシングル」を起用していたが、ふと遊び心を覚えたので出力管を「SV-300B」(スヴェトラーナ)から本家本元の「WE300B」(1988年製)に差し替えて両方を聴いていただいた。

「WE300Bにすると音の重心が下がりました。こちらのほうが全体的なバランスが取れているような気がします」と、Mさん。

呼応して「たしかにそうですね。クラシックではともかく、ジャズではハイスピードのAXIOM80に比べて低音域の遅れが目立たないようになって音の一体感が増したような気がします」

「SV-300Bの方がWE300Bよりも好き」と、つい最近言っておきながらその舌の根も乾かないうちにこれだからまったくこのブログは当てにならない(笑)。

これからジャズ好きのお客さんがお見えになったときは初めからWE300Bで聴いていただいた方がいいかもしれない。

次に2のシステムへ。

「AXIOM80はクラシックもジャズも何でもいけますね。単発では低音が出にくいユニットと聞いてましたが、これだけ出れば十分じゃないですか」と、驚かれたご様子。

そこで、「実は・・」と種明かし。

「70ヘルツあたりから下をサブウーファーで補強しています」

「エッ、まったく違和感がありませんでしたよ」

AXIOM80をお使いの皆さん、もし低音を期待されるのなら無駄な努力は止めてサブウーファーをうまく使いこなすのが一番ですよ~(笑)。

ちなみに、我が家のサブウーファーは仲間から1万円で譲ってもらった安物で~す。

最後に3のシステムへ。

「ホット一息つける音ですね。長時間聴いてもまったく疲れそうもないです。」とMさん。

「AXIOM80がどちらかというと緊張感を強いる音ですから、我が家では貴重な存在になってます。ほんとうは現行のPX25シングルアンプよりも371シングルアンプの方が相性がいいのですが、代えようにもなにぶん時間がありませんのでね~」

ほんとうにアッという間の2時間半だった。

Mさんを駅までお送りしてから帰りの車中で「わざわざ遠路はるばる来ていただいたのに、はたしてそれだけの価値がある音だったかなあ」と、つい心配になってしまった。

すると、後日、帰郷されたMさんからメールが届き、「機会があればAXIOM80の復刻版をぜひ手に入れたい」とのことで、まずは上首尾だった様子で、ほっとひと安心でした(笑)。


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