「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

新たな「楕円形のユニット」

2019年12月26日 | オーディオ談義

今や全国のオーディオ愛好家にとって、なくてはならぬものが「ネット・オークション」ではないかと思っている。

不要になったものが簡単に売買にかけられ、それが必要とされる人の手に渡っていく素晴らしい仕組みだ。

我が家も十分な恩恵をこうむっているが、以前のブログでオークション市場で検索するときの「キーワード」としてスピーカーでは「GOODMANS」、真空管では「STC」を挙げていたことを覚えておられるだろうか。

この二つのブランドは他人様はいざ知らず、我が家ではまずハズれた験しがないのでいつも重宝しているが、この度その網に見事に引っかかったのがグッドマンの大型の「楕円形ユニット」だった。



マグネットの形状からしてこれは明らかにアルニコ型ですね。

オークションの解説にはこうある。

「イギリス、グッドマンの大型楕円形フルレンジスピーカー2個ペアの出品です。イギリスを代表するGoodmansのオーバル型で人気の高いスピーカーです。

口径:26.5×16cm(丸形の場合、20㎝と同等)

ボイスコイル:15Ω、イギリスのスピーカーらしくクラシックに合うような気がしますが、特にピアノの再生は抜群です(私感)。

低音から高音のバランスが良く再生音が自然で聴き疲れしません。試しにレイ・ブラウンのベースを再生しましたが、外観からは想像できない迫力の低音が出てきました。

小出力の真空管アンプでも生き生きと音楽を再生します。ヴィンてーぞスピーカーの特徴である改良コーン紙の奏でるよく弾む低音と透き通った高音のバランスが素晴らしいです。

重たく厚いコーン紙では歪みは少ないかもしれませんが、音が前に出てきません。眠気を催し音楽を聴く喜びが失せてしまいます。(私感です)

円形コーン紙は特定の周波数で必ず分割共振を起こします。分割共振を抑えるためにコーン紙にコルゲーションやリブを入れますが、オーバル形状は分割共振を抑えながら周波数特性を伸ばすテクニックです。

後面開放箱か、平面バッフルでの使用をお薦めします。」

と、以上のとおりだった。

いささか我田引水気味の説明のような気がするが(笑)、その道には相当お詳しい方のようで、これより一回り小さい楕円形のユニットを現用している当方としてもピンとくるものがある。

たとえば軽量コーン紙の持つスピード感、そして円形コーン紙の分割共振についても実際に生々しい体験をしている。

めったに出ない代物だし、お値段も手ごろなのですぐに落札しようと思った。使い道は二つある。

1 ウェストミンスター(改)の現行のスコーカーを入れ替える

2 万一3ウェイにしたときにも500ヘルツ以上を受け持たせられる

気合を入れて通常の予想額よりも2倍の金額で入札し、無事に落札。所定の手続きが済んで商品が届いた。

さっそく、ツィーター用の置台をつくり、裸のまま使うことにした。バッフルへの4か所のネジ止めでユニットのフレームに緊張感を与えたくないのがその理由。

完成後の画像は次のとおり。

   

後面開放の楕円形ユニットの後ろには逆相の音を出来るだけ吸収させるために「羽毛の吸音材」を置いた。

ハラハラ、ドキドキ、ワクワクしながらの音出しだったが、さすがにグッドマンだけあってとても音抜けが良く、より一層透明感に溢れた音だった。明らかに軽量コーン紙の効果だろう。

以前の同じグッドマンの小型楕円形ユニットも優れものだったが、より情報量が増した感じで、ヴァイオリン、ピアノ、ボーカルいずれを取ってみても瑞々しくてこれで十分という出来栄え。

これ以上、欲を出すと罰が当たりそうなので、500ヘルツ以上を担当させる3ウェイ方式は当面延期することにした。

さっそく、近隣にお住いのYさんに聴いていただいたところ、「ウェストミンスター絡みではこれまでで最高の音です。もうAXIOM80は要らないかもしれませんね」と仰るほどの絶賛ぶりだった。

苦節50年、どうやら我が家のオーディオもそろそろ完成の域に差し掛かったような気がするが、はたしてどうかな?(笑)。

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