「今年を振り返って」音響効果の高かったものをピックアップしてみようという企画だが、シリーズの第2弾は「電源対策」。
オーディオというのはごくまれな例外はあるとしても、いくらお金をかけても矩(のり)というのか限界があるというのが率直な感想だが、「投資すれば明らかにそれに見合った効果がありますよ」というのが一つだけある。
それが「電源対策」である。
オーディオの土台というか基礎対策として音質の根源的な部分に関わってくる代物なのでゆめゆめおろそかにできないというのがこれまでの痛切な体験である。
我が家の「電源対策」3項目あって、
1 200ボルト電源の導入
2 電源タップ
3 電源ケーブル
に分類される。
1 200ボルト電源
家庭内の電気は冷蔵庫、電子レンジや炬燵などの電気器具で汚染されているので、隔絶させるために「200ボルト」電源を随分前から引いている。
10年以上も前に専門の電気工事士のもと配電盤をいじって専属スイッチを設定しオーディオルームまで配線してもらったが、このままではもちろん使えないので変換トランスを使って「100ボルト」に降圧しており、我が家のオーディオ機器はすべてこの電源を拠り所にしている。
その効果は歴然としており、わかる人にはわかるはず(笑)。
もし本当に音を良くしたいと思うのであれば「200ボルト電源」をぜひお薦めしたいところだが、おそらく大半の方々が「現状の100ボルト電源で十分いい音が出ているのでその必要はない」と思われていることだろう。
ところが、そこが危険な落とし穴で(笑)、病気でいえば痛みを伴わない「糖尿病」みたいなもので切実感が無い分これほど恐ろしい病いは無い。
一度でも200ボルト電源によってノイズっぽさが消え音の質感が向上する感覚を味わうと、もう手放せなくなる。
ただし、その効果を確認できるのはシステム次第のところがあり、けっして万人向きではなく、発展途上のシステムではあまり効果が望めない。
つまり「仕上げの段階」でこそ効果を発揮するとだけ申し添えておこう。
以上、少し「上から目線」の物言いになったかもですね(笑)。
2 電源タップ
この降圧電源を繋いで各種オーディオ機器に中継する役目を担うのが「電源タップ」である。ここをケチっては「画竜点睛」を欠く。
そこで、このほど手に入れたのがPADの電源タップだった。
差し込み箇所が8口あり、すべてのオーディオ機器が賄えるので大助かり。
導入してからいちだんとSN比が良くなって効果抜群である。精神的な満足感もばかにできないところだ(笑)。
3 電源ケーブル
「200ボルト電源」「電源タップ」そして「電源ケーブル」とくれば「三位一体」の相乗効果が大いに期待できようというもの。
これまで再々述べてきたように現在、PADの「ドミナス」4本を駆使して微小電流を扱う「DAコンバーター」の2台「プリアンプ」2台に繋いでいる。結果的には、お値段でいえばこの部分が一番値が張ったことになる。
以上、これで我が家の電源対策はお終いだが、200ボルトから100ボルトへの降圧トランスがちょっと旧式なのが悩みの種だが、このところ何かと出費多端で懐(ふところ)が物淋しいので、しばらくの辛抱だ(笑)。
この内容に共感された方は励ましのクリックを →