前々回のブログ「オーディオ秋の陣~自縄自縛~」からの続きです。
いよいよ自分の色に染め上げたいスピーカーも残りひとつとなった。
嬉しさ半分、淋しさ半分、といったところかな~(笑)。
我が家で唯一の大型スピーカーである。
ちなみに、オーディオの最終的な行き着く先といえば「箱」であり、その容積、重量、板厚、構造(バックロードホーンなど)という気がしている。(もちろん個人的な意見ですよ)
というのも、箱が変わると同じユニットでもガラリと音が変わるし、それはもうアンプを代えたときの変化などとは比べものにならないほどの差が生じる~。
ただし、所詮は機材や計測機器に恵まれない「一介の市井の徒」だからメーカー製の手厚い研究設備のもとで作られた箱にはどうしても及ばない・・、それは分かっているつもり~。
つまり、英国のグッドマンやワーフェデールなど、ユニット販売が中心で箱を作らなかったメーカーの場合に限って自分の出番がやってくる、と理解している(笑)。
で、問題は現用中の「ウェストミンスター」(タンノイ)である。
なにしろ30年ほど前に「清水の舞台」から飛び降りる思いで購入したスピーカーだったけど、はじめのうちは「タンノイ」の信奉者の一人として崇(あが)めたくって拝聴していたのだけど、そのうちどうも気に食わんなあ・・。
まずは、ローエンドの伸びが不足している、低音域の分解能がどうもイマイチだ、これはクロスオーバーの「1000ヘルツ」が起因しているんじゃないか・・。
こういう不満がたまり溜まってとうとう15年後に噴火炎上・・(笑)。
大改造のやむなきに至った。
ちなみに、この顛末を10年以上も前のブログに搭載したところ、「神聖なタンノイを改造するとは何事か!」と抗議のメールが届いたのも懐かしい思い出である。
北陸地方の方だったけど、このところ抗議のメールがとんとご無沙汰だがまだ息をしておられるのかな~(笑)。
ただし、タンノイを改造するのは多大の勇気が必要だった。
何といっても「オリジナルではない」となると下取り価格が「二束三文」になるのは目に見えているし、それに上手くいくかどうかも保証の限りではない~。
とはいえ、「え~い、乗りかかった船だ」と、徹底的にやっつけることにした。何かにつけ「小心者」だけどオーディオだけには蛮勇を奮えるのだから不思議(笑)。
まずは「口径38cm」のユニットの交換、お粗末な部品を使ったネットワークの廃棄、バックロードホーンの内部の仕切りを外して簡略化を図るなど・・。
その後、ユニットの遍歴に限っては「D130」「AXIOM80」「フィリップスのフルレンジ」(口径30cm)、そして現用中の「スーパー12」(ワーフェデール)でようやく落ち着いた。
赤帯マグネット付きのユニットは、やはり「一味」違う。(補助バッフル作りが大変だったなあ)。
おっと、何の話だったけ・・、あっ、そうそう「スピーカーを手なづける」話だったね(笑)。
で、このシステムの持ち味としてどうしても「ゆったり感」「ゆとり感」「茫洋」とした響きを求めたくなるが、ほかの5系統のスピーカー共通の持ち味である「繊細」さも必要で、この二つの両立をどうしても図りたいところ。
これはもうアンプの責任範囲だろう、つまり、相性のいい「アンプ選び」が必要。
まず、900ヘルツ以上を受け持つ「175ドライバー」(JBL)だが、能率が109dbとメチャ高いので低出力のアンプで十分間に合う。
高音域の爽やかなスッキリ感から言えば「71Aシングル」か「WE300Bシングル」かということになるが、「175」には前者で十分だろう。後者は能率の低い「コーン型ツィーター」にこそ相応しい。
ポイントは200ヘルツ以下の帯域を受け持つ「スーパー12」を鳴らすアンプで、候補はいろいろ・・、♪人生いろいろ、♪男もいろいろ・・(笑)。
「EL34プッシュプル」「71Aプッシュプル」「2A3シングル」「6AR6シングル」「6SN7プッシュプル」
この激戦を勝ち抜いたのは「6AR6シングル」(三極管接続)だった。
音が太くなり過ぎず、そして痩せることもなく絶妙のバランスといえる。
これで大団円を迎えた。
「オーディオ秋の陣」は終了といきたいところだが、まだまだ秋は長い。
もっと課題を見つけなくちゃ・・、何せ「山ほどある=山積」してるんだから(笑)。
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