前々回の「オーディオ秋の陣~ツィーター騒動~」の続きです。
オーディオの楽しみっていろいろあると思うけど、スピーカーなどを弄り回して自分の色(個性)に染め上げる楽しみってのがありますよね。
そう・・、音の良し悪しは別として、自分の気に入った音に出来るかどうかの挑戦。
秋という季節はそれに相応しい最適な気候じゃないかな~。
で、我が家にはいまだに自分の色に染め足りないと思っているスピーカーが2系統ある。
そのうちの一つがこれ。
英国モニター・オーディオの「PL100」。ネットでググるといろいろと詳細な解説がしてあります。
2年ほど前に「一目惚れ」して購入したスピーカーだけど、「そそっかしい」ものだから中身の方はあまりよく確認しなかったため、後で臍を噛む羽目となった。
というのも、インピーダンスが「4Ω」、能率が「88db」と真空管アンプ向きではなかった・・、言い換えるとハイパワーのTRアンプで鳴らすことを前提にしたスピーカーだった。
もし、真空管アンプで鳴らすとしたらインピーダンスは「8~16Ω」、能率は「95db」以上が望ましい・・、これって常識ですよね。ときどき大ポカをやるが、これは代表例(笑)。
もちろん、真空管アンプで鳴らないこともないが、やはりTRアンプで鳴らしたら「さぞかし・・」という寂寥感は明らかに否めない。
で、その寂寥感の主たる原因だが、この「PL100」はクロスオーバーが「2800ヘルツ」になっており低音域(2800ヘルツ以下)はともかく、それ以上の「リボンツィーター」(2800へルツ以上)がどうもスッキリ音が抜けきらない感じがしてしようがない。
「PL100」専用のTRアンプを買うのも対策の一つで、「オークション市場」では、TRアンプの安値が続いており、そこそこの値段で一昔前の立派な代物が簡単に手に入るのは承知している。
とはいえ、「TRアンプは倍音の再生に不適」と広言してきた以上、節を曲げるのも嫌だしねえ。
こういうのを「自縄自縛」というのかな・・(笑)。
そこで、可能な範囲で「PL100」にトライしてみることにした。
前述した「高音域」の不満を何とか解消できないものか・・、そこで窮余の一策として登場させたのが「075ツィーター」(JBL)である。
超重量級のステンレスホーンに包まれた「075」をドカンと「PL100」の上に載せてみた。箱鳴りを利用したスピーカーではないのでまあ、いいだろう・・。
しかも、英国風の品のいい響き(文化)に開放的なアメリカ風文化を無理やり付け加えるという野蛮な所業も大目に見て欲しい(笑)。
「ブラック型コンデンサー」(ウェスタン製)を使って「8000ヘルツ」あたりでローカット。
で、駆動するアンプは「PL100」を「WE300Bシングル」アンプ、「075ツィーター」は110dbと極めて能率が高いので低出力の「71Aシングル」で十分。
例によって、100ヘルツ以下の低音域は「ウェストミンスター」(サブウーファー)に任せて、別のプリアンプとパーアンプで駆動。
さあ・・と、ワクワク、ハラハラしながら耳を澄ませてみると、
高音域のスッキリ爽やか感が素晴らしい!!
クラシックからジャズ、ポピュラー、演歌まであらゆるジャンルが自家薬籠中の物となる。とりわけ「シンバル」は「075」の独壇場・・。
やはり「オーディオの神様」はいるみたいですね、どうやら不断の涙ぐましい努力に報いてくれたようだ・・、アハハ~(高笑)。
で、一難去ってまた一難、もう1系統の(自分の色に染め足りない)スピーカーがまだ残っている。
以下、続く。