「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

音楽愛好家のご来訪(2024・2・29)

2024年03月02日 | 音楽談義

前回からの続きです。

オーディオ愛好家にとって「音楽&オーディオ」はクルマの両輪みたいなものだと思っている。

で、どちらに比重をかけているか、つまり「音楽の方」か「オーディオの方」かとなると・・、まあ、趣味の世界なので肝心のご本人が満足さえしていればそれでいいわけだが、なかなか興味深いものがある。

で、今回のお客様たち3名の方々は明らかに「音楽=クラシック」に重きを置いている方々だったので、音質について殊のほかウルサイ方々でなかった・・、我が家にとってせめてもの「救い」だったかな(笑)。

3系統のスピーカーの順番となると、

「ウェストミンスターを交えた3ウェイ」 → 「AXIOM80」 → 「口径20cmのユニット+JBL175ドライバー」となった。

当然、主賓たるお客様たちの雰囲気をそれとなく打診しながらスピーカーを切り替えていったが、いちばん人気があったのは「AXIOM80」で、これがいちばん長時間の試聴となった、やっぱり・・(笑)。



必然的に弦楽器とボーカルが主体の音楽ソースとなった。

モーツァルトでは「ディヴェルトメント K136」(コープマン指揮)、「ヴァイオリンとビオラのための協奏交響曲 K364」(五島みどり&今井信子)

皆さま音楽好きなので「さわりの部分」だけとはいかず、全曲を通してじっくりと耳を傾けられるので「持ち時間」が音を立てて目減りしていく感じ・・(笑)。

そして、旧知のNさんから「オペラ魔笛の夜の女王のアリアをぜひ聴かせてください」「ハイ・・、分かりました」

本日のハイライトとなりました!

          

たまたま手元にあったのがクリスティ指揮の「魔笛」だった。これも名盤として知られている逸品。肝心の夜の女王は美形と美声で有名な「ナタリー・デセイ」で、デセイの夜の女王はこの一枚限りだ。

魔笛には5名の主役が配置されている。

「王子役」「王女役」「高僧役」「夜の女王」そして「道化役」

これら5名の主役に一流の顔ぶれをそろえることはスケジュール的にまず無理・・、どれかの配役に憾みを残すので巷間「魔笛に決定盤無し」と称される所以である。

で、この中でいちばん歌唱の難度が高いとされているのが「夜の女王」・・、ソプラノの中でいちばん音域の高い「コロラトゥーラ」の出番となる。最高音域の「ハイF」が出せるかどうか・・。

夜の女王の出番は「第一幕」と「第二幕」でそれぞれ一回、5分ほどの出番だが、この出来次第で魔笛全体のスケール感が決まるので極めて重要な役どころ・・。

2時間半のオペラなので2枚のCD に収められているが、「夜の女王」の出番はそれぞれ「第6トラック」だと憶えていたので頭出しが早かった・・、な~に自慢するわけじゃないけどね~(笑)。

全員で「デセイ」のコロラトゥーラを楽しみました。あの「グルヴェローバ」(ハイティンク盤)よりは少し落ちるが、まあトップクラスでしょうよ。

それからは「魔笛談義」に移って、「よくもまあ、モーツァルトはあんなひどい台本にこんなに美しい音楽を作曲したもんですねえ」、「モーツァルトは(オペラでは)台本よりも音楽が主体性を持つべきだと主張していましたからねえ」、などと百家争鳴~。

ほかにも「美空ひばり」の「昭和の名曲を唄う」から「夫婦春秋」「舟歌」「釜山港へ帰れ」などで大盛り上がり~。



あっという間に3時間が経過して4時半ごろに帰路につかれた。

帰り際に大先輩のNさんから「スピーカーはすべて上手く鳴ってましたよ、あとは好みの差ぐらいです」と、耳元で囁いていただいた。

「ハイ、どうもありがとうございます」

あっ、そうそう、お一人の方から「いつもこんな音量で聴かれるんですか?」「ちょっと大きすぎましたかね・・」

つい「いいとこを見せよう」とボリュームを上げ過ぎていたようだ、まだ俗気が抜けないようで、やっぱり未熟な人間のままですねえ・・(笑)。



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