あれから1週間も経つのにまだ何となく「しこり」が残っている試聴会(2月29日)・・。
3名の方々ともにクラシック音楽好き、とりわけオペラ「魔笛」が好みとなるともう筋金入りの方々ばかり・・、こうして一堂に会するのはまあ一生に一度あるかないかぐらいの「千載一遇」の機会といえるだろう。
それだけに、振り返ってみて「ああすれば良かった、こうすれば・・」という思いが残る~。
具体的に2点ほどあげてみよう。
1 スピーカー「TRIAXIOM」(グッドマン)の出番が無かった
当日は6系統のスピーカーのうち3系統を聴いていただいたのだが、なぜはじめから「TRIAXIOM 」を外したんだろう・・。
同じグッドマンの「AXIOM80」を聴いてもらえば、それで事足りると踏んだわけだが、明らかに浅慮だったなあ。
「TRIAXIOM」は「AXIOM80」にはない良さがあったのに、それに気付かなかったなんて・・。そのことを如実に証明するのがこれ。
口径20cmのウーファーが入った箱を「サブウーファー」(100ヘルツ以下)にして、その上に載せたのが「TRIAXIOM」。
3日ほど前から聴いているのだが、ちょっと気障(きざ)な言い方になるが「自己の内面と静かに向き合える音」といえばいいのだろうか・・、いぶし銀のような鈍い光が独特の光沢を放って心の中にそっと忍び入ってくる。
徒に「周波数レンジ」を狙っておらず、「ハーモニー」を重視したサウンド・・、これぞまさしくクラシック好きにはもってこいの「ブリティッシュ・サウンド」ではなかろうか。
しかも「AXIOM80」でさえも表出できない「品の良さ、奥ゆかしさ」がある・・。(もちろん主観ですよ~)
今さら気付いても遅すぎるんだけどねえ~(笑)。
しかも3通りの鳴らし方が出来る。
A 「TRIAXIOM」単独
B 「TRIAXIOM」+「サブウーファー」(口径20cm)
C 「TRIAXIOM」+「サブウーファー」(ウェストミンスター)
Aはボーカル、Bは小編成、Cはオーケストラなど大編成の音楽ソースで面目躍如といったところかな。
お客様たちにこのシステムとじっくり向かい合ってもらったら、もっと満足してもらえたに違いない・・、ああ~過ぎ去った時間を取り戻したい(笑)。
2 DAC「エルガー プラス」(dCS)の出番が無かった
我が家では、いつの間にか「4台」になってしまったDAC(デジタル信号をアナログ信号に代える機器)。
言わずもがなだが・・、DACは信号経路上、音の入り口にあたって微小信号を処理する役割を担っており、少しでも不自然な音があるとそれさえも次第に増幅されていく・・、つまり傷が大きくなるのでゆめゆめおろそかにできない機器である。
個人的な意見だが、オーディオに金を突っ込むべき順番は1位が「スピーカー」2位は「DAC」(レコード愛好家を除く)ではないかな~。
で、画像の機器は「エルガー プラス」(英国dCS)で、デジタル機器としてはもう20年以上も前の旧石器時代の遺物みたいなものだが、量感たっぷりの重厚なハーモニーを耳にすると「腐っても鯛」という言葉が自然に浮かんでくる・・(笑)。
当日は最新機器の「D2R」(SMSL)が活躍したわけだが、クラシックファン向きの音からすると、「エルガー プラス」の方が良かったんじゃないか・・、というわけ。
以上のような顛末で二つの悔恨が残っているが、その一方ではこういう見方もできる。
オーディオ機器なんて音楽の崇高さを前にすると「大同小異」つまり「似たり寄ったり」かもしれない・・、極端に言えば「ラジカセ」の音でさえも音楽に感動できる!
いったい何時(いつ)になったら悟りを開いて成仏できることやら・・、まあ生存中は無理だろうね~(笑)。
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