今年の4月から安請け合いをして地元自治会のお世話を引き受けたところ、何と想像以上の忙しさ。毎月の定例会が2回もあってその準備に追われるし、早朝交通安全、夜の防犯パトロールにもしょっちゅう駆りだされる。
おまけに、来る13日(土)には「敬老会」があってその段取りに走り回らされているという始末。一番年少だし新人なので仕方がないと諦めているが、社会の第一線を退くとこういうボランティアも恩返しのひとつだし、他人との接触の機会が増えるのでボケ防止には”まあいいか”と自分自身を慰めているところ。
さて、日中は残暑の名残があるものの、ようやく朝な夕なに初秋の雰囲気がそこはかとなく漂い随分と過ごしやすくなった今日この頃。
気候もだいぶよくなったので寸暇を縫ってようやくこれまで購入したまま放っていた次のDVDを聴いてみた。
☆ イタリア歌劇「アンドレア・シェニエ」(ジョルダーニ作曲)
1961年10月1日東京文化会館でのライブ
以前のブログ「小泉純一郎氏の音楽遍歴」で紹介した不世出のテノール歌手デル・モナコ主演の「アンドレア・シェニエ」。
小泉さん曰く『メロディーの美しさ、詞の素晴らしさに感動した。~ このオペラを観て感動しない人はもうオペラを観なくていい。』どうやら大変な入れ込みようである。この言葉に釣られて(?)購入したのだが、これが自分にはサッパリ良さが分からなかった。
まず音質が悪い。モノラルであり第一声が出たときに何というチャチな録音なのかというのが第一印象。これで聴く気を半分そがれてしまった。こういうときはボリュームを挙げて大きな音で聴くに限るが、幾分良くなったものの、今度はどうも肝心のオペラの方に溶け込めない。
画面も白黒だし、指揮者(フランコ・カプアーナ)、NHK交響楽団もいまいちで感心できない。ないないづくしで悪いがどうも良くない。他人が激賞しても、自分にとっては必ずしもいいとは限らないという好例。自分のこれまでの経験則からすると他人の推薦盤で自分のツボにはまる確率は1/3~1/4程度だから何も不思議なことではないが。
もしかすると何回も聴いているうちに良さが分かるのかもしれないが、目下の自分には聴くべき曲目が沢山あってそういうゆとりというかヒマがない。残念だがこれはお蔵入りの可能性大。
モーツァルトのオペラに比べるとイタリア歌劇はわざとらしさが鼻についてどうも馴染めそうにない。
音楽のみならずオーディオ装置が奏でる音もそうだが、どんなにもっともらしい理屈をつけてみても、結局、最後は個人的な「好き、嫌い」に尽きるように思う。好みに合わないものはあまり無理をせずにそっと蓋をしておきましょう。