前回のブログに記載したように「FM放送」を聴き始めたのはいいものの、2~3日経つとどうも音質が気になってしかたがない。一番の難点はセパレーションが悪くて、モノラルみたいに中央に音が寄ってしまい臨場感が乏しくなるところ。
何だかチューナーに責任があるような気がするので、別のチューナーでも物色してみるかと「オークション」を覗いてみるとアキュフェーズの「T-1000」が22万円で出ている。(落札期日は8日の夜)。チューナーでは国産唯一の「デジタルアウト端子」がある製品と謳われている。
アキュフェーズは2年ほど前に「Tー1100」にモデルチェンジをしているので、これは一代前の製品になるわけだがなかなか程度が良さそう。
しかし、「チューナー」に22万円とはねえ~?
ここはちょっと思案のしどころ。そもそも最新型の「T-1100」がいくらするのか、ネットで調べてもさっぱり価格が分からないので、馴染みの東京のショップにメールで照会してみると7日(月)の午後になってようやく回答がきて販売価格31万円(税込)とのこと。あの精緻極まる”つくり”からするとかなりの割安感がある。
しかし、この歳になってあまりオーディオ機器を増やしたくないし、もちろん”先立つもの”もないわけだが、いろいろ考えるうちに、ふとNTTと契約している光テレビの番組情報誌「光TVガイド」に日本唯一のクラシック音楽チャンネルとして「クラシカ・ジャパン」の記事が登載されていたことを思い出した。
照会先となっている「http:www.classicaーjp.com/」にアクセスしてみるとなかなか魅力的な内容。番組の方はすべて映像付きとあって、コンサート、オペラ、バレエなどが主体だが、音質はデジタルなので保証付き。
肝心の視聴方法は「スカパー」「ケーブルテレビ」「ブロードバンドTV」の3つの中から1つを選択して申し込むようになっている。「スカパー」はご承知のように専用のCSアンテナとチューナーが必要になる。音質上はストレートに受信するのでこれが一番いいんだろうが衛星放送は大雨や台風などで天候が悪くなったときに受信状態が悪くなるのが難点。
そこで「ブロードバンドTV」を選択して3つの光テレビの中から現在使っている「NTTの光テレビ」を選択。無料電話で問い合わせると、お手元の専用チューナーでテレビ画面を出してくださいと指示があって、言われるままにリモコンでクリックしていくと、「16日間の無料試聴」か「本契約」か、どちらかの選択を画面上で迫られたが、むろん、前者を選択。
すると、すぐに「クラシカ・ジャパン」の映像が出てきた。ええ~っ、こんなに簡単に観れるようになるのかとうれしい悲鳴。
実にきれいな映像で、音質もさすがにFM放送とは相当違う。何だかあっさりFM放送から乗り換えるなんて「お前は節操がない」と言われればそれまでだが、いいものはいい。
ちなみに光テレビの接続状況は「光テレビ専用チューナー」(HDMIケーブル) → 「アクオス45インチ液晶テレビ・デジタルチューナー」(プラスティック・ファイバー) → 「DAコンバーター」(「ワディア27ixVer3.0」のプラスティック・ファイバー端子で受け)だから安心。
このDAコンバーターはデジタル入力が6系統あるので大助かり。内訳は「STグラス・オプチカル」2系統、「BNC同軸」2系統、「プラスティック・ファイバー」1系統、AEU/EBU(バランス)1系統。ちなみに現在、CDはBNC接続で聴いている。
録画の方も実に簡単で、光TVチューナーのUSB端子に外付けのハードディスク(1TB)を接続しているのでこれに、じゃんじゃん録画していけばいい。
とりあえず、6日(日)の夜9時からのラトル&ベルリン・フィルの野外コンサート「ヴァルトヴューネ・コンサート2009」(1時間46分)を録画。テーマは「ロシアン・リズム」だそうで、ストラヴィンスキーの「春の祭典」が収録されていたのでこれは絶対に見逃すわけにはいかない。
それと深夜の1時30分からは女流ヴァイオリニストのアンネ・ゾフィー・ムターのモーツァルト「ヴァイオリン協奏曲第2番」を録画。この録画をさっそく翌朝(7日)観てみると、つい先日のブログで「宝物」として紹介したばかりでNHKーBSハイにより5年前に録画したものとまったく同じものだった。
これぞまさしく僥倖で、はたして「BSハイ」と「光テレビ」で録画したものと音質がどのように違うのか、比較できる絶好のチャンス。興味津々のままに聴き比べてみると、自分の耳の程度では”はなはだ”心許ないが幾分「BSハイ」の方が響きが自然で豊かのような気がする。
ハイビジョン・チューナーの効果もあるのだろうが、やはりCSアンテナと専用チューナーによる「スカパー受信」の方が理論上からして一日の長がありそうだ。そういうわけで気持ちがちょっとグラリ~。丁度タイミングよく今日(8日)の午後に「真空管アンプの魔術師」奈良のMさんが我が家にお見えになるので比較視聴していただこう。
これで”Mさん頼み”がまた増えてしまった。
当初から予定の「第一システムと第二システムの比較」、「4台の真空管アンプの比較」、「初段の真空管12AU7のブランドごとの比較」に加えて本件というわけ。2泊3日のご予定だが、日程の中に湯布院のAさん宅でウェスタンの「555ドライバーと15Aホーン」の試聴や別府観光を組み込んでいるので、もしかして時間が足りないかも。
とにかくそのご意見もご参考にしながら、専用のアンテナやチューナーの設置がちょっと手間だが、やはり一度スカパー受信を試してみたほうがいいかもしれない。長期間の視聴になりそうなので、この辺はちゃんと最初から詰めておいた方がいい予感がする。
ところで、この「クラシカ・ジャパン」は本契約になると有料放送になる。光TVだと月額2、850円(スカパーだと3,150円)。1年間にすると34,200円。ちょっと痛いなあ。何でもかんでも「この世はお金次第」にウンザリするが仕方がない。
まあ、FMチューナーを買って毎月2,850円を払うと思えばいいし、それに毎月CDを2枚購入したと考えれば安いものかもしれない。
現在「光テレビ」の番組契約料(35チャンネル)と「CS-e2」(宝塚の専門チャンネルと巨人戦独占チャンネル)の契約料は、いずれもカミさんが管理している口座から引き落とされている。この「クラシカ・ジャパン」だけは別の口座から引き落とせないかとオペレーターに懇願するも、「それは出来ません」とあっさり拒絶された。
オペレーターの説明によると、一番お得な方法は22日前後に「16日間無料お試し期間」が終わるので、いったん中断しておき、6月1日に本契約を結ぶとはじめの1か月間だけ無料になるそうだ。
したがって実際の(口座からの)引き落としは、「光テレビ」も「スカパー」にしても同じで7月になりそう。ウ~ム、それまでにカミさんにはどう説明しようか、冷や汗が思わずタラリ~。