「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

このシステムの音を聴いて感動できないとすれば、それはあなたの耳が悪いからです

2025年01月22日 | オーディオ談義

60年ほど前のオーディオ専門誌「ステレオサウンド」の記事に「黄金の組み合わせ」という言葉があった。

当時のことだが、スピーカーが「タンノイⅢLZ」、アンプは管球式の「ラックスの38F」アンプの組み合わせがそうだった。たしか、五味康佑さんがこの組み合わせを強力に後押しされていたと記憶している。

当時は大のタンノイ・ファンだったので、我が家でもこの組み合わせを導入して大いに楽しませてもらったが、そのうち あさはか にもオーディオ評論家の口車に乗せられて「ⅢLZ」(イン・オリジナル・キャビネット)を下取りに出しヤマハの「1000モニター」を購入してしまった。

今となっては、とんでもないことを仕出かしたわけだが、これは
いまだに後悔していることの一つである。

たとえば、現在でもたまたま見かけるオークションに出品されている「ⅢLZ」(箱付きのモニターレッド)は落札価格が30万円前後だが、片や「1000モニター」となると今の相場は2万円前後だから月とスッポンだ(笑)。

振り返ってみるとタンノイの中ではこの「ⅢLZ」(口径25センチ)が一番バランスが取れていた。

その後、「インパルス」や「ウェストミンスター」の口径38センチに換えてから、あのスピード感のない「ぼんやりした低音域」が嫌になって、いつのまにか「タンノイ嫌い」になってしまったが、もしかしてあのまま「ⅢLZ」を使っていたら、こうも迷路の中を彷徨しなかったかもしれない。

とはいえ、いたずらに過去を悔いても仕方がないので我が家の現在の「黄金の組み合わせ」に移ろう。

そう思った「きっかけ」とは・・、

このところ音信の無いオーディオ仲間の「Y」さん、歯に衣を着せぬ辛口というのか「忖度の無い」言い方というのか・・、それが良くもあり悪くもありだけど、やはり2か月も会わないと淋しくなる、まあ「碁敵」みたいな存在かな(笑)。

ただし、Yさんは年季の入ったフルート奏者として日頃から「生演奏」を楽しまれており「音の鮮度」に関しては間違いのない耳を持っておられるので、そのアドバイスは大いに参考にさせてもらっている。

で、こちらから連絡を入れてみた。「お元気ですか?久しぶりに聴きに来ませんか」「いやあ、風邪でダウンしてました。治りかけですがそれでいいですか?」「ハイ結構ですよ・・」、急いでマスクを着けて待ち構えたのは言うまでもない(笑)。

で、久しぶりに聴いていただいた「AXIOM80」に、絶賛、また絶賛・・。

楚々とした麗しいヴァイオリンの音色におおいに触発された模様で「絶対にこのスピーカーしか出せない音があるというのは物凄い強みですね!片チャンネルだけで100万円以上するといっても私は納得します」

Yさんは以前から大の「AXIOM80」ファンだけど、2か月間も遠ざかっているとひときわ感銘を受けられたらしい。

ブログ主は元々「扇動されやすいタイプ」だと自認しているが、こうまで絶賛されると不思議なほど自信が込み上がってくるのでありますわいなあ(笑)。

これこそ、我が家の「黄金の組み合わせ」だな。

というわけで、忘れないように整理しておこう。

<音の入り口>

CDトラポ「TL3 3.0」(CEC:ベルトドライブ方式) → DAC「エルガー プラス」(英国:dCS) → プリアンプ「真空管式 12AU7×2本」

<スピーカー>



「AXIOM80」のオリジナル・ユニットで、箱は「板厚1.5cm」の自作、ただし後(のち)にバッフルだけ「板厚5・5mm」の薄板(49・5cm × 95cm)の一枚板に変更したが、これがメチャ利いた模様。ちなみにグッドマン社独自の「ARU」(背圧調整器)は底板に穴を開けて取り付けている。

<パワー・アンプ>



アンプは「6A3シングル」(モノ×2台)で決まり~。このアンプは「WE300B」も挿せるのだが、「6A3」(刻印・スプリング吊り)と比べるとAXIOM80の爆速スピードに少し付いていけない面があることに最近気付いてきた。

アンプの製作者の「北国の真空管博士」によると「300Bは電極が大きい分だけ、やはりスピードの面では6A3に一歩譲るでしょう。そもそも、どんな音楽ソースにも例えばオーケストラからソロ楽器まで対応できる完全無欠な真空管ってありませんよ。このアンプは6A3をオリジナルとして設計してますからそれが本来の姿だと思います。」

<サブウーファー>

これが極めて大切な点になるが、「AXIOM80」だけだとどうしても重低音が淋しくなる。そこで、サブウーファーを活用している。

流れは、DACの [エルガー プラス」は共通だが「XLR」端子からプリアンプ「E80CC×2本」→ パワーアンプ「TR式」へ。

30ヘルツ以下を悠々と出すために「ウェストミンスター」を100ハルツでハイカットしている・・、つまり、長大なバックロードホーン付きの
世界一贅沢な「サブウーファー」であり、たっぷりとした余裕のあるサウンドは他の追随を許さない、と思う(笑)。



で、気になるので「サブウーファーの重低音に違和感がありますか?」とお訊ねしてみると、「いいえ、全然ありませんよ。まるでAXIOM80から重低音が出ているみたいです。」「それは良かった・・」

というわけでした。

「このシステムの音を聴いて感動できないとすれば、それはあなたの耳が悪いからです」と、いつか大見得(おおみえ)を切ってみたい・・、これって積年の思いだったが、どうやら我が家のオーディオもようやく「大団円」を迎えつつあるようだ。

帰し方50年以上・・、実に長い道のりだったなあ~(笑)。



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