ブログの原稿をツクルのは嫌いでもないがそれほど好きでもないし、まあ厭わないという程度だが、この「魅惑の真空管アンプ シリ~ズ」のときだけはいつも胸がワクワクするのはいったどうしてなんだろう?
それは、お値段とかブランドとか外見にいっさい惑わされない「ホンモノの真空管アンプを紹介できる喜びと痛快さにある」といえば言い過ぎだろうか(笑)。
さて、前回の「シリーズ~その4~」で述べたように、低域不足で悩んでおられる関西在住のMさんに急いで試聴していただこうと、この「6FD7」アンプを送付したのが23日(日)、そして翌日の午後には無事到着の運びとなった。
Mさんの第一声は「真空管って人間と同じだなと思いました。外見と肩書だけで判断は出来ませんね。3時間くらい聴き惚れていました。明日、試聴レポート送ります。」
そして、25日(火)の夜に期待のメールが届いた。
「簡単なレポートお送りします。 最初にオーディオルームですが、自宅ではなくおよそ2Kmくらい離れた所に以前、八百屋を営業していた店舗を改造(防音設備無し)道楽部屋にしました。広さは50帖位、30年位になります。
システムは現在4セットありまして、そのうちの1つアルテックA4は結納が済み嫁入り前です。
低域不足はJBLシステム(150ー4C×2+375+075)とアルテック822システム(803A×2+803C)です。
マイルスのカインド・オブ・ブルー(LP)聞きました所、ポールチェンバースのベースが今まで引き込んでいたのに前に出てきました。CDだともっと出てくるでしょうね。
中低域がこれだけ安定した音がでるので非常に聞きやすいです。低域が出なければ、つまらないと何時も思っていますので、6FD7アンプは<凄い!>の一言です。
部屋が広いので音量はかなり上げますが、それでもつまみ位置は11時~1時の間です。2ワット以内の出力だそうですが、余裕ありすぎです。
また、CD直出し時の再生周波数レンジの広い事。今まで聞かれなかった音が聞こえますのでビックリです。
RCA845シングル、WE300Bパラシングル等大小5セット所有していますが、ディスプレイになりそうです。
アルテックA4(515B×2+288C×2)とアメリカ・タンノイ(ゴールド15インチ・国産箱?)の低域は何とか出ている感じでしたが、メリハリのあるしっかりした低域に変わりました。
中高域は直熱3極管アンプの方がいいかな?と思ってましたが、いやいや負けていません。同等以上です。
というわけで、すぐにでも注文したいのですが〇〇様にお願いできるのでしょうか。
またはメーカー様へ注文すればいいのでしょうか?6FD7アンプが1日も早く手に入れられるようご協力宜しくお願い致します。」
これは大変なことになった。想像以上といっては失礼になるが、部屋の大きさを含めてこんな豪華なシステムはおそらく日本でも有数だろう。いくら低域不足といっても我々とはちょっとレベルが違う(笑)。
慎重に一考してから、次のように返信した。
「Mさんは凄いシステムをお持ちですね!あの高名なJBLのウーファー<150-4C>を片チャンネル2発とは恐れ入りました。50畳の部屋といい、私のシステムとはスケール感が桁違いです。
舞台が大きくなればなるほど6FD7アンプが実力を発揮できたようでうれしくなりました。
実は<このアンプは一通りオーディオ仲間たちの試聴が済んだあとは私に引き取らせてください>と、製作者様に申し上げて了解をいただいていたのですが、この株をM様にお譲りしましょう。<6FD7アンプ>もその方がきっと喜ぶと思います(笑)。
話が複雑にならないように出来るだけ早期の引き渡しなども含めて製作者様には私の方から交渉してみます。」