今日は立冬、暦の上では今日から冬でございます。…とは言うものの、今日は比較的暖かな立冬となりました。
さて、今日はちょっと私用でバタバタしていたら、いつの間にか夕方になってしまっていました。何だかバタバタした割には殆ど何も出来ず、気づけば今日が終わりそうになっていたという感じです。
そんなわけで適当に買い物をして帰ってきたはいいものの、特にブログに書くようなことも無く帰宅してしまったのです。なので、久しぶりにゆっくりと音楽でも聴こうと思いたちました。
それで引っ張り出してきたのが
ヴィヴァルディの《四季》のLPレコードです。これはかつて私の祖父が所蔵していたもののひとつで、カール・ミュンヒンガー指揮、ヴェルナー・クロツィンガーのヴァイオリンソロ、シュトゥットガルト室内管弦楽団による演奏です。
幼少期、祖父の家に遊びに行くと、祖父がこれを始めとしたいろいろなLPレコードを電畜でかけてくれたものでした。私は特にこの《四季》のレコードが大好きで何度もかけてもらっていたので、今ではすっかりレコードの溝が薄くなってしまっています。
小さい頃にそれだけ聴きこんでしまったからか、小学生に上がる頃には《春》から《冬》まで全部メロディを覚えてしまっていました。今にして思えば、かなり気持ち悪い子どもだったと思います(汗)。
それからいろいろな《四季》を聴いてきましたが、鮮烈だったのが
イタリアの古楽グループ、イル・ジャルディーノ・アルモニコの《四季》でした。今でこそ割と自由に演奏する古楽グループがあちこちにありますが、その先駆的存在となったのが彼らです。
それまで、上のレコードのシュトゥットガルト室内管弦楽団やイ・ムジチ合奏団のように、楽譜に書いてあることに忠実に演奏する《四季》を聴き慣れていた私にとって、時に大きくリズムを崩したり『ガリッ!』という雑音を立てたりして演奏する彼らの《四季》は衝撃的でした。あれから30余年、今や彼らの演奏スタイルはむしろ定番化しつつあります。
そんなわけで、今日はそのイル・ジャルディーノ・アルモニコの演奏によるヴィヴァルディの《冬》の動画を転載してみました。立冬の宵に、今の古楽演奏スタイルの先駆けとなった彼らの鮮烈なヴィヴァルディをお楽しみください。