昨日…というか今朝、大きなニュースがありました。日本の小惑星探査機《はやぶさ2》が、小惑星『リュウグウ』で採取したサンプルを搭載したカプセルを切り離し、大気圏に突入してオーストラリアに着地したカプセルが無事に回収されました。
《はやぶさ2》は、2014年12月3日に種子島宇宙センターからH-ⅡAロケットで打ち上げられました。初号機の《はやぶさ》が地球と小惑星とを往復する実験機だったのに対して、《はやぶさ2》は実際に小惑星『リュウグウ』に行って有機物や水の存在を探査する実用機としての打ち上げでした。
2019年に無事に小惑星『リュウグウ』に到達した《はやぶさ2》は
『リュウグウ』に2月22日と7月11日とに2度のタッチダウンを成功させ、サンプル採取に成功したとみられています。同一天体の2地点への着陸を成功させたのは、世界初の快挙としてニュースにもなりました。
『リュウグウ』に2月22日と7月11日とに2度のタッチダウンを成功させ、サンプル採取に成功したとみられています。同一天体の2地点への着陸を成功させたのは、世界初の快挙としてニュースにもなりました。
そして地球に帰還した《はやぶさ2》は、日本時間の昨日14時30分頃に
サンプルを搭載したカプセルを地球に向けて送り出しました。そのカプセルは
日本時間の今朝2時30分頃に大気圏に突入し、見事な火球となってオーストラリアのウーメラ地区にある砂漠に着地しました。そして日本時間午前7時32分、探索していたヘリコプターによって着地予定区域内のクーパーペディで、無事にカプセルは回収されました。
カプセルの大気圏への突入については、12度という落下角度が設定されていました。もしそれよりも浅い角度で落下した場合にはカプセルが大気圏上で水切りのように跳ね返って宇宙空間に弾き飛ばされてしまい、逆に角度が深いと大気との摩擦でカプセルが燃え尽きてしまったかも知れないというのです。それを見事に克服しての地球への帰還を果たした技術精度の高さには、ただ感嘆するばかりです。
初号機の《はやぶさ》はサンプルカプセルと共に燃え尽きてしまいましたが、《はやぶさ2》はカプセル投下後に別の小惑星探査に向けて地球を離れ、新たな旅に出ました。今度はどんな成果を見せてくれるのか、そして《はやぶさ2》が持ち帰った『リュウグウ』のサンプルからどのような発見があるのか、今後も楽しみは尽きません。