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今日、勤務先の小学校の一人の子が引っ越すことになり、学校を去っていきました。この子は支援級ではなく通常級の子なのですが、交流授業のサポートのために私が付いていった頃から仲良くなり、教室や廊下で会う度に
「先生!」
と挨拶してくれる人懐っこい子でした。
今回かなり遠くに引っ越してしまうということで、告げられた時には正直驚きました。それでも、聞くところによると父方の親族が多くいる地域への引っ越しで、いきなり知らない人だらけになってしまうようなことはないそうなので、そこだけは安心できます。
クラス担任やクラスメイトたちはいろいろなサプライズを用意していて、本人も喜んでいました。最後に大きな声で校歌を歌ったのですが、分からないように必死になりながら涙を堪えている子もチラホラ見受けられました。
そして帰りの会が終わって、いよいよこれでお別れ…という時に、またしてもサプライズがありました。同学年の子たち全員が廊下の両側に並んで、即席のアーチを作ったのです。
そこに音楽担当の先生が、5年生の音楽の教科書に載っている《Believe》をかけたのです。
これには私もグッときつつも何とか堪えた…と思ったのですが、年若いクラス担任の男性教諭が子どもたちに見つからないようにそっと涙を拭っている姿を見てしまい、ダメでした…。
最後の最後、昇降口から外へ出ていく姿を陰ながら見守っていたのですが、そこでその子と目があってしまったのです。
『あちゃ〜…』
と思ったのですが、その子が
「先生〜!ありがとうございました〜!」
と叫んで、あらん限りの力で手を振ってくれたので
「元気でな〜!!」
と声をかけることができました。
あとで聞いたところによると、私が物陰から見ていることを支援級の子がその子に教えていたようでした。本来、私のような立場の者は日陰の存在でなければならず、担任よりも出しゃばってはいけないのですが、今回は担任も私とその子の関係性を知っていてくれたので、感動的なお別れをさせていただきました。
数日前、その子は
「できればこの小学校でみんなと卒業式をしたかった。」
と言っていました。それは叶わぬこととなりましたが、新天地での生活が幸多からんことを願って止みません。