今日は爽やかないいお天気に恵まれました。こういう天気が続けば言うことはないのですが、そうもいかないのが5月下旬というものでもあります…。
ところで、神奈川県民以外の皆さんは『サンマー麺』というものをご存知でしょうか。よく
「秋刀魚が入ってる麺?」
と言われることが多いのですが、サンマー麺とは
これです。
サンマー麺は漢字で『生馬麺』と書き、『生=サン』『馬=マー』は共に広東語の読み方で、調理法もやや甘めの広東料理に属しています。生馬麺の生(サン)は「新鮮でしゃきしゃきした」と言う意味、馬(マー)は「上に載せる」と言う意味があって、新鮮な野菜や肉をサッと炒めてしゃきしゃき感のある具をあんかけにしたものを麺の上に載せることから名付けられたと伝えられています。
また『生碼麺』と書いてあるお店もありますが、この『碼』の字は中国では港の埠頭を指す意味なので余り料理用語には使用しません。ただ、歴史的に見ると横浜には埠頭が多く存在していて港で働く労働者が好んで食べたところから、この『碼』の字が使われるようになったと言う説もあります。
元々サンマー麺は戦前当時に調理人達のまかない料理として作られたもので、とろみを付けた肉そばが原形になったと言われています。 神奈川県横浜市中区の中華料理店から戦後(昭和22~23年頃)発祥したと云われ、醤油味がベースのスープに肉・もやし・白菜、その季節に有る具にあんをかけた簡単なものでしたが、ラーメンよりボリュームがあり美味しく、あんがかかっているので寒い季節は温まって元気が出てくることから徐々に商品化され、いろいろなお店にも並ぶようになってきたものです。
最近では見た目も鮮やかにするための料理の色合いと栄養価を引き出す白・黒・赤・黄・青(緑)の5色の食材…もやし・白菜=白、キクラゲ=黒、豚肉・人参=赤、たけのこ=黄色、ニラ・葉物=青(緑)…などを載せ、栄養も考え合わせた美味しい調理法に変わってきました。この具の中で特に欠かせないのが「もやし」で、材料費としても安くシャキシャキとして口当たりも良くボリュームもあるので、一般のお店がサンマーメンを取り扱うようになってからは「もやし」が主体に使われるようになってきたと言われています。
今日は中華街…ではなく、厚木の《餃子の王将》で堪能してきました。久しぶり食べましたが、甘辛な生馬麺もなかなかいいものです。
最近はカップ麺のサンマー麺も発売されているようです。興味のある方は、お近くでさがしてみてはいかがでしょうか。