今日は昼頃から、梅雨らしい雨の降る一日となりました。
そんな雨が本格的になる前に買い物に出かけたら、街路樹に植えてられている夏椿の木に真っ白な花が咲いていました。そろそろ花が落ち始めていて、木の下には沢山の花が落ちていました。
とりあえず写真を撮るのに手頃な高さにあった花を何枚か写して撮影を終えたら、私の目の前でこの花がポロリ…と落ちてしまったのです。まるで、私が撮影し終えるのを待っていたかのように…。
椿の花は首から落ちてしまうため、『打ち首』を連想させると多くの生け花や茶道の流派では花材として使われないようですが、こうした瞬間を目の当たりにするとその気持ちが分かるような気がします。縁起が悪いとかいうよりも、何だか儚さの方が胸に迫ってきて切なくなるのです。特に夏椿はその純白の花の佇まいも相俟って、春椿や寒椿とはまた違ったあわれを感じさせられます。
この夏椿の花が終わると、いよいよ本格的な夏の到来となります。それを知らせるように咲くこの花を、出来ることならばもうしばらく眺めていたいものです。