共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

甘香漂う《御感の藤》

2024年04月23日 17時35分45秒 | 
今日は小田原の小学校勤務がありました。今日は高学年の支援に入ったのですが、特に大きな混乱もなく終えることができました。

子どもたちを下校させて、支援級の担任に引き継ぎをしてから退勤しました。そして、帰宅する前に小田原城址公園に寄り道していくことにしました。

ソメイヨシノが終わったこの時期に見頃を迎えるのが、南堀にある《御感の藤》です。この藤は樹齢200年を超える古木で、かつて小田原藩主大久保氏が所有していたものを明治時代に民間に譲り渡されたものですが、たった二株から





藤棚いっぱいに伸ばした枝から藤の花房が下がっています。

以前にも書きましたが、この藤がここに移植される前の明治時代に皇太子明宮嘉仁親王(後の大正天皇)が小田原の地を訪れた際、皇太子の騎乗した馬がこの藤の花の咲く中に進み入ってしまい、お召し物に藤の花がふりかかってしまいました。人々が恐縮していると皇太子が

「見事な藤に、心無いことよ。」

と感じられたため、それよりこの藤は《御感の藤》と呼ばれるようになりました。

藤棚から垂れた花房は



大正天皇が感じ入られた如く、実に見事なものです。今年は例年より花房が短いように感じましたが、それでも藤棚の中に入れば





頭上いっぱいに藤の花が咲き誇り、あたりにはなんとも言えない藤の花の甘い香りが漂っていました。

今は正に百花繚乱の頃です。これから様々な花が楽しめる、一年で一番いい季節となりました。


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