じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

立原正秋「白い罌粟」

2020-10-04 22:09:50 | Weblog
★ 立原正秋さんの「剣ケ崎・白い罌粟(けし)」(新潮文庫)から「白い罌粟」を読んだ。

★ 高校の数学教師、寺西修は同僚から串田という男を紹介された。串田は寺西に金融業者からカネを借り、それを合法的に踏み倒す計画を打ち明け、寺西はその話に乗ってしまった。

★ 思わぬ臨時収入に最初は浮かれていた寺西だったが、金融業者との裁判に何度も呼び出され、それが教職に支障をきたすようになって、彼は手をひこうとした。しかし、その時はもはや遅かった。

★ 串田という男は人の心に忍び寄る悪魔のようだ。寺西のちょっとした隙に入り込み、遂には彼を破滅させてしまった。回想形式で書かれているので、読み終わり、再び最初を読み返すと、さらに味わい深い。

★ 派手なアクションはないが、その分、背筋がゾッとする。
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