じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

森村誠一「人間の天敵」

2020-10-06 21:08:07 | Weblog
★ 人間には欲望がある。それを良い方向に生かせば、人々の生活は豊かになり、社会は進歩するのだが、悪い権力と結びつき、保身に走れば、社会や人間の天敵となる、という。

★ 森村誠一さんの「人間の天敵」(文春文庫)から表題作を読んだ。

★ 某ホテルのクレーム処理を担当する主人公。前半は、その仕事ぶりや家庭の中で孤立し、妻や子からも疎外される様子がこれでもかというほど描かれている。

★ それが途中からガラっと雰囲気が変わる。そのきっかけは妻の死だった。その死に不審を感じた主人公は、刑事さながらに真相を追求する。

★ 後半は随分と駆け足で進み、予想通りの展開になったが、読みやすい作品だった。悪徳政治家が出てくるところは森村作品のお決まりかな。
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