★ 久々に恋愛小説。小説中の小説と言う感じだ。髙樹のぶ子さんの「氷炎」(講談社)を読んだ。
★ 20代の爆発するような恋もあれば、40代のじわじわっと火がついて燃え上がったらもうどうしようもなくなる恋もある。40代の恋は少々危険だ。
★ 松戸光介は京都理科大(繊維学科があると言うから、モデルはあの大学だ)の教授である。この大学に佐藤氷見子という女性が赴任してくる。かつて学生時代に交際し、光介は氷見子に結婚を申し込んだが、研究を優先した氷見子に断られた過去がある。それから20年。それぞれに家庭をもち、子どもも生まれている。
★ 20年ぶりに近づいた二人。最初は同僚として家族ぐるみの交際であったが、業と言おうか、縁と言おうか、焼けぼっくいに火がついてしまった。すでに40歳の峠を越えた二人。肉体の衰えは致し方ないが、お互いに年輪を重ねた分だけその情愛は過激だ。京都の風景を織り込みながら二人の禁断の恋は進行する。
★ ドキドキするような興奮、過激ではあるがドぎついいやらしさは感じさせない。これは作者の筆の技と言おうか。
★ かつての恋仲と言っても、今はそれぞれに家庭をもち、情事を重ねることは不倫と言える。その罰が当たったわけではないけれど、仲良しになったお互いの娘が事故に巻き込まれる。そこから、2つの家庭は破局へと向かう。
★ 最初は他人の恋沙汰など、どうでも良いような感じで読んでいたが、このあたりから、作品にグイグイ引き込まれる。
★ ドラマ仕立てのナレーションがありがたい。エンディングも余韻が残る。恋とは実に危険な冒険だ。
★ 20代の爆発するような恋もあれば、40代のじわじわっと火がついて燃え上がったらもうどうしようもなくなる恋もある。40代の恋は少々危険だ。
★ 松戸光介は京都理科大(繊維学科があると言うから、モデルはあの大学だ)の教授である。この大学に佐藤氷見子という女性が赴任してくる。かつて学生時代に交際し、光介は氷見子に結婚を申し込んだが、研究を優先した氷見子に断られた過去がある。それから20年。それぞれに家庭をもち、子どもも生まれている。
★ 20年ぶりに近づいた二人。最初は同僚として家族ぐるみの交際であったが、業と言おうか、縁と言おうか、焼けぼっくいに火がついてしまった。すでに40歳の峠を越えた二人。肉体の衰えは致し方ないが、お互いに年輪を重ねた分だけその情愛は過激だ。京都の風景を織り込みながら二人の禁断の恋は進行する。
★ ドキドキするような興奮、過激ではあるがドぎついいやらしさは感じさせない。これは作者の筆の技と言おうか。
★ かつての恋仲と言っても、今はそれぞれに家庭をもち、情事を重ねることは不倫と言える。その罰が当たったわけではないけれど、仲良しになったお互いの娘が事故に巻き込まれる。そこから、2つの家庭は破局へと向かう。
★ 最初は他人の恋沙汰など、どうでも良いような感じで読んでいたが、このあたりから、作品にグイグイ引き込まれる。
★ ドラマ仕立てのナレーションがありがたい。エンディングも余韻が残る。恋とは実に危険な冒険だ。