★ 政権与党の幹事長がオリンピック中止に言及した。開催予定まであと100日。いよいよ「そちら」に舵が切られるのか。ところで、中止ってどういう手続きになるのだろう。1940年のときは「返上」という形だったとか。当時とは規模も違うし、様々な利権が絡んでいるからなぁ。やめたらやめたでモメそうだ。
★ こんな折、奥田英郎さんの「東京物語」(集英社文庫)から、「名古屋オリンピック」を読んだ。奥田さんの作品は読みやすくて面白い。
★ 「名古屋オリンピック」とは懐かしい。物語は1988年の開催地が決まる1981年9月30日の出来事を記している。
★ 名古屋出身の主人公。父親が経営に失敗し、仕送りを断たれ、大学を中退した。特段、大学に思い入れがあったわけでもないので、あっさり退学して小さな広告代理店に就職した。21歳、まだまだ若造だが、広告業に適性があったのか、部下(その部下も20歳と21歳。年配者は敢えて避けた)を持つまでになった。
★ その部下たち、仕事ができない。いや、主人公ができすぎるのか。部下たちの尻ぬぐいに走り回る毎日。遂には部下をクビにしようかと考えた。しかし、そんな時、自らが担当した商品のコピーについて親会社のクライアントからクレームが入る。キツイお叱りを受けながら、主人公は自らの至らなさに思いやる。
★ そうこうしているうちに、IOC総会は、開催地にソウルを選んだ。前評判を覆す結果だった。
★ 名古屋オリンピックとは懐かしい。私は作品の主人公と同年代なので、ライブで総会の模様を見ていた。「ソウル」と発表されたときの韓国側と名古屋のスタジオの明暗が印象的だった。名古屋はまるでお通夜のようで、開催地決定を確信していた出演者の涙が印象に残っている。
★ 事業に失敗した主人公の父親はオリンピックの誘致に再起を賭けていたようだが、その後どうなったやら。さて、東京オリンピックの行く末は。
★ こんな折、奥田英郎さんの「東京物語」(集英社文庫)から、「名古屋オリンピック」を読んだ。奥田さんの作品は読みやすくて面白い。
★ 「名古屋オリンピック」とは懐かしい。物語は1988年の開催地が決まる1981年9月30日の出来事を記している。
★ 名古屋出身の主人公。父親が経営に失敗し、仕送りを断たれ、大学を中退した。特段、大学に思い入れがあったわけでもないので、あっさり退学して小さな広告代理店に就職した。21歳、まだまだ若造だが、広告業に適性があったのか、部下(その部下も20歳と21歳。年配者は敢えて避けた)を持つまでになった。
★ その部下たち、仕事ができない。いや、主人公ができすぎるのか。部下たちの尻ぬぐいに走り回る毎日。遂には部下をクビにしようかと考えた。しかし、そんな時、自らが担当した商品のコピーについて親会社のクライアントからクレームが入る。キツイお叱りを受けながら、主人公は自らの至らなさに思いやる。
★ そうこうしているうちに、IOC総会は、開催地にソウルを選んだ。前評判を覆す結果だった。
★ 名古屋オリンピックとは懐かしい。私は作品の主人公と同年代なので、ライブで総会の模様を見ていた。「ソウル」と発表されたときの韓国側と名古屋のスタジオの明暗が印象的だった。名古屋はまるでお通夜のようで、開催地決定を確信していた出演者の涙が印象に残っている。
★ 事業に失敗した主人公の父親はオリンピックの誘致に再起を賭けていたようだが、その後どうなったやら。さて、東京オリンピックの行く末は。