★ 野沢尚さんの「リミット」(講談社文庫)をやっと読み終えた。500頁を超える長い作品だった。
★ 連続児童誘拐事件。新たに一人の少女が誘拐された。警視庁は直ちに対応に当たる。身代金要求に備えて被害者宅には捜査一課特殊班捜査係が配置された。女性刑事、有働公子はその一人だった。
★ 身代金受け渡し、犯人側は運び役として公子を指定する。この誘拐事件の裏側で、もう一つの誘拐事件が起こっていた。公子の息子が拉致されていたのだ。息子の命を守るため、公子は独断で行動を開始する。警視庁では、刑事が犯人側と内通していたとの疑惑も。
★ 犯人たちが犯罪に至るまでの経緯。誘拐の目的や誘拐した子どもたちのその後。臓器移植の問題と絡めて国際的な犯罪にも言及する。
★ 稀代の脚本家の作品なので、ドラマのようにどんでん返しを繰り返して展開していく。描写が克明なので、少々長いなぁと思った。