平成22年9月17日(金)
今週はぐっと秋らしい気候になりました。
さすがにお彼岸ともなれば,とは思いますが、
一時はエンドレス・サマーか? いつまで真夏日?熱帯夜?
というほどの酷暑でしたから、朝夕は、ホッとする涼しさです。
やはり季節は四季折々普通にめぐって欲しいと,心から思うのです。
さて、夜空を眺めてみると、冴え渡った上弦の月。先日のブログでも話題に
しましたが、今年は、9月22日は仲秋の名月、満月になります。
そして、10月は、親子で ハートレー第2彗星、観測のチャンスです。
1986年に発見されたハートレー第2彗星が間もなく地球に接近し、
数十年に一度となる観測の絶好のチャンスが訪れるのです。
地球への接近の数週間後には、NASAの探査機がフライバイ(接近通過)する予定。
ハートレー第2彗星(103P/Hartley 2)は、
オーストラリアの天文学者マルコム・ハートレー氏によって発見され、
約6年半の周期で太陽を周回することも同氏の計算で明らかになっていた。
しかしこれまでは、木星の重力の影響で軌道がずれ続け、
周回ごとに軌道が太陽に近づき、
それに伴って地球からは遠ざかっていた。
ところが今年は、10月20日にわずか1770万キロの距離まで
ところが今年は、10月20日にわずか1770万キロの距離まで
地球に最接近すると予測されている。
天文学者アンソニー・クック氏は、
「北半球では、10月中旬まではほぼ一晩中、
北東の方角で観測できるだろうとのこと。
10月中旬以降は、午後11時30分(現地時間)ごろから観測可能だが、
最適な時間帯は、日の出直前だ」と話す。
また南半球では、11月下旬以降に
地球から遠ざかっていく彗星が見やすくなるという。
彗星が太陽に接近するにしたがって、
彗星が太陽に接近するにしたがって、
夜が暗い郊外で空にぼんやりと光る点として
肉眼でも観測できるようになり、
小さな光学機器でも詳細まで見ることが可能だと、
クック氏は説明する。
「初心者なら双眼鏡がお薦めだが、
望遠鏡を使えば彗星は視野一杯に広がって、
明るい中心部の構造や、ぼんやりとした
尾の部分まで観測できるだろう」。
ハートレー第2彗星が1986年になるまで発見されなかったのは、
それまで地球に近い軌道を通ることがなかったためだ。
1947年、1971年、1982年と木星に3度接近したことで軌道が変化し、
ようやく地球から観測できるようになった。
2007年、ハートレー第2彗星は、NASAの探査機ディープインパクトの
主要探査対象となった。
ディープインパクトの当初のミッションは、2005年に
テンペル第1彗星に衝突体(インパクター)を衝突させ、
その衝撃で飛び散る氷やちりを分析して
テンペル第1彗星の組成を調査することだった。
このミッションが終了した後も、“母船”であるディープインパクトには
このミッションが終了した後も、“母船”であるディープインパクトには
ほかの実験を行うだけの燃料が残っていたため、
ディープインパクトの延長調査を意味する
(Extrasolar Planet Observation and Deep Impact Extended Investigation)
に変更され、
11月4日に予定されるフライバイに向けて
ハートレー第2彗星に接近中なのです。
フライバイの際は、彗星から965キロの距離まで接近し、表面のクレーターのほか、
ロボット探査機による調査が行われ、
これらの彗星がそれぞれ大きく異なることがわかったことから、
ハートレー第2彗星の観測結果にも期待が高まっている。
「ハートレー第2彗星がこれらの彗星のどれかと似ているのか、
「ハートレー第2彗星がこれらの彗星のどれかと似ているのか、
過去の調査結果と同じくほかの彗星と全く異なるのかが、
今回のミッションで明らかになるかもしれない。
核の組成にも興味がある。
太陽系の外でできた彗星も存在するはずだからだ」
とクック氏は期待する。
Andrew Fazekas for National Geographic News
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TEL093-631-3939
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