もやいマンション日記

マンション役員の体験を綴った「マンション日記」に、プライベート所感を綴った「nonnon日記」が混ざっています。

No.235「視線入力意思伝達装置・その2」

2013-06-19 | 日記・エッセイ・コラム

             nonnon日記

先日夫が40℃の熱を出した。

(今は下がったが)

午後、病院に行ったところ、酸素吸入マスクをして、

指差しながらフンガ、フンガ言っていた。

(ただでさえ、言葉がハッキリしないのに、理解のしようもない。)

そこで、視線入力装置の出番!

やってみると、画面に「あたまこうとうあい」 と入力された。

了解。いつも後頭部がかゆくて、‘シャンプーペーパー’で

ごしごし拭くと、喜ぶので、今日もそれかな・・・と訊くと・・・

ちがう、チガウ、というように、眉をしかめる。

しばらく押し問答をして・・・やっと気がついた・・・。

「頭の下に置かれていたアイスノンが、冷たすぎるので、どけて。」

ということだった。

(夫のシカメッツラが、さっと消えた。)

その間、私の頭の中の‘前頭葉’はフル回転。

あれか、これか、それか、・・・と‘謎解きタイム’なのである。

(時には、看護師さんも一緒になって‘謎解き’である。)

口が利けなくなった病人は、されるまま、である。

やがて将来、自分もその立場に置かれる日が来るかも知れない。

視線入力意思伝達装置は目だけでコミュニケーションできるので、

ぎりぎりまで会話できる。

使いこなせれば、やっぱり、とても便利である、と実感している。

 

 

 

 

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No.234「視線入力意思伝達装置・その1」

2013-06-02 | 日記・エッセイ・コラム

                nonnon日記

Img夫のベッド横に

視線入力装置付き

パソコンを置いた。

スウェーデン製の

(瞳の動きをとらえる)

カメラとソフトが付いた装置で、購入を前提のレンタルである。

夫は今は、音の出る文字盤等で何とか会話しているが、もっと病気が

進行すれば、コールも押せなくなり、外界とのコミュニケーション

とても難しくなっていく。

この装置は、文字盤のその字や絵を一定の秒数だけジーッと

見るだけで、決定され入力されていく装置だ。

パソコンのマウスの代わりを‘目’が務めるのである。

決定時間は最初、1.5秒だったが、次第に縮めて今は0.6秒だ。

装置を置く位置と画面の高さ、角度も調節が重要だ。

トラックステイタスとキャリブレーションという作業で、

カメラが、瞳の動きを捉えたかどうかを確認する。

慣れるまでは結構手間のかかる作業だ。

使い始めて、今日で3週間が経つ。

目が疲れるらしく、夫は30分位ですぐ切るようになった。

(切る、という操作が上手になった!)

今日は「とにかく、何か書いて」と私が言うと

夫は何度も‘一字削除’をしながら、「こりゃだめだ」と入力した。

「できたできた!」と私・・・・。なんだか変な会話である。

ちなみに私の目ではなかなか入力できない。

私の目が濁っているせいなのか?。

この装置・・・・役に立つのか立たないのか?

・・・なんだかなァ・・・・??

(後にとても役立つことを、この時は知らなかった)

 

 

 

 

 

 

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No.233 「舛添さんに感謝」

2013-06-02 | 日記・エッセイ・コラム

                nonnon日記

今日の朝刊に、「認知症患者の在宅ケア転換」という記事が

載っていた。施設・病院の収容人数が間に合わなくなることが

背景にあるらしい。介護に右往左往する家庭が増えていくに違いない。

我が夫も、神経難病を発症して5年目である。

入退院を繰り返し、今は4度目の入院である。

よくここまで来れたな、というのが、正直な感想である。

多くの周囲の方々のサポートのお蔭でもある。

先日、夫の知人がお見舞いに来てくださったが、

奥様が難病となり、自宅介護をされていると聞き、驚いた。

(介護認定は2だとか。)

後で、お電話してお話してみると、かなり大変な状況らしいけれども、

男性なので、愚痴っぽい事は一切おっしゃらない。

それで私は申し上げた・・・。

「以前、週刊誌を読んでましたらね、あの舛添さんが、

大体、介護認定3以上になったら、日常の介護は

病院や施設に任せて、家族は、‘愛情’を注ぐ役に

回った方が良い。・・・・というようなことを語って

おられましたよ。」

・・・そうなのだ、私もこの言葉でどんなに救われたことか。

病気が進行すると、夜中、2度3度起される。

睡眠不足も1~2晩なら耐えられるが・・・それが

ずーっと続くのである。車いす、ベッド、トイレへの

移乗介助の肩凝りに加えて・・・。(そのうち目まいがして来る。)

いくらデイケア等の施設を利用しても、やがて

体力の限界が来る・・・。

ある在宅介護中の70歳位の奥様は

「病人が倒れるか、介護人が倒れるか、そのどちらかですね。」

とおっしゃっていた。

実際、自宅介護中に、痰をからませて、呼吸困難や呼吸停止で、

救急車で運ばれて来た人を私も2人見た。

最初からよほどの覚悟で看取るつもりでなければ

病人にとっても危険なことだ。

これは、体力の限界を超える、と思ったら、介護人として、

不甲斐ないと思っても、「もうできません」と表明すべきと思う。

客観的説得力を持つ桝添さんの言葉に、私は救われた、

と今も感謝している。

 

 

 

 

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