nonnon日記
今日は、用事を済ませたついでに、そこの近くの川べりを散歩してきた。
この川の向こうに、夫が6回入院させてもらった泌尿器科病院がある。
3年前の春も、こんな風に桜が満開だったー。
夫は腎臓から尿路に石が落ちて、40度の熱で引きつけも起こした末、
泌尿器科病院に転院したのである。あの時は確か1か月と1週間の入院。
手術を受けて、尿袋が血尿で真っ赤で・・・。夫は大丈夫なんだろうか、
無事に元の病院に帰れるのだろうか?・・と不安な思いで、付き添いの
合間に散歩した・・・この道、この景色・・・。
あの時、妙に、満開の桜の花びらが、まぶしかった・・・。
そうしてー川べりの公園の中,大きな松の木の前で見つけた1本の立て札。
万葉集の句碑! (凡そ、1300年前に詠まれた句なのである。)
「 君来ずば 形見にせむと わが二人 植えし松の木
君を待ち出でむ 万葉集11-2484 」
悠久の時を越えて、人の’想い‘の温もりが伝わってきてジーンと来た。
(とても慰められたので、その時、メモ帳に書き留めておいた。)
もしもタイムマシーンで3年前のここに戻れたら・・・あの時、不安に
怯えていた私に・・・「大丈夫だよ。あなたは3年後、ここを元気に
散歩しているよ。夫も無事だよ。」と教えてあげたい。
そして今日はまた、反対側の公園で、素朴で胸を打つ句を見つけた。
「 桜花 今ぞ盛りと 人は言えど われはさぶしも
君としあらねば 万葉集18-4074 」
(華やかさの中の孤独は辛い・・・もしも大切な人を亡くした人が、
足を留めてこの句を目にしたら・・・涙が噴き出してしまうのでは?
・・・1300年前も今も、人の思いは変わらない・・・。)
川べりの公園を散歩しながら、こうして満開の桜の花にかける「人の情」
の温もりに触れる機会をもらえるなんて・・・最高!
この企画を思いついた人は、市の造園課の人?国土交通省の人?
とてもオシャレでセンスが良くて、拍手ですー。