nonnon日記
病室で夫と見た映画の中で、強く印象に残っている映画が
この「幻影師アイゼンハイム」である。
古い映画で、帝政時代のロシアが舞台。
ロミオとジュリエットばりの、それは切ない恋愛物語と思いきや・・・。
最後の、まさに最後の5分、10分で、ドンデン返しが起きる。
この最後の10分を見逃したら、この映画を半分も理解せずに
終わってしまいそうである。
えーっ、何?何?何が起きたの?という感じで・・・
観客を翻弄するかのような、いたずらっぽい映画でもある。
女優がまた本当に、可憐で瑞々しく綺麗で、ウットリしてしまう。
不思議なことに、当時もあまりヒットした映画ではなさそう・・・。
優れているけれど理知的に懲りすぎで、感動の山が外れるせいかもしれない。
前半で観る人の心に生じた「せつなさ」が、置き去りにされて、
宙ぶらりんのまま・・・・心にひっかかって処理されない感じ。
お暇がありましたら、是非DVDを借りてきてご覧になってください。
多分、その辺の棚にはなくて、店員さんにメモを見せて、探してもらって
やっと出てくるという希少価値ある古い映画。
でも私は、いたく感動しました。秀作だと思います。