もやいマンション日記

マンション役員の体験を綴った「マンション日記」に、プライベート所感を綴った「nonnon日記」が混ざっています。

No.280「幻影師アイゼンハイム」

2015-03-29 | 日記

             nonnon日記

病室で夫と見た映画の中で、強く印象に残っている映画が

この「幻影師アイゼンハイム」である。

古い映画で、帝政時代のロシアが舞台。

ロミオとジュリエットばりの、それは切ない恋愛物語と思いきや・・・。

最後の、まさに最後の5分、10分で、ドンデン返しが起きる。

この最後の10分を見逃したら、この映画を半分も理解せずに

終わってしまいそうである。

えーっ、何?何?何が起きたの?という感じで・・・

観客を翻弄するかのような、いたずらっぽい映画でもある。

女優がまた本当に、可憐で瑞々しく綺麗で、ウットリしてしまう。

不思議なことに、当時もあまりヒットした映画ではなさそう・・・。

優れているけれど理知的に懲りすぎで、感動の山が外れるせいかもしれない。

前半で観る人の心に生じた「せつなさ」が、置き去りにされて、

宙ぶらりんのまま・・・・心にひっかかって処理されない感じ。

お暇がありましたら、是非DVDを借りてきてご覧になってください。

多分、その辺の棚にはなくて、店員さんにメモを見せて、探してもらって

やっと出てくるという希少価値ある古い映画。

でも私は、いたく感動しました。秀作だと思います。

 

 

 

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No.279 「一期一会:強い人」

2015-03-19 | 日記

                nonnon日記

とても‘強い’人に出会った。

今までこんなに‘強い人’に出会ったことはない・・と思える程、感服している。

その人は、脳内出血で寝たきりだったご主人を、リハビリスタッフ顔負けの

‘自前リハビリ’(膝の屈伸、指の屈伸、とにかく凄い)で、

ついに車いすで自分で移動できるまでに回復させ、

失っていた言葉も、牛乳パックで作ってきたカードで、それはそれは熱心に

毎日、毎日、言語リハビリをし、あっという間に、しゃべれるまでに

回復させてしまった。

私は見るともなく、いつも傍で見ていて、その働き振りに感嘆しつつも・・・

「そんなに頑張って、ご自分の体は大丈夫?バネ指とかなりません?」

と心配して尋ねると・・「中指はバネ指で、一度注射を打ってもらったけど」

と一向に気にする様子もない。

その人・・・・夫の病室の病院付添主婦仲間のSさんは、70歳。

綺麗な白髪のショートカットが良く似合う笑顔がとても爽やかな、

素敵なスーパーウーマンだ。

このご夫婦、共に、元中学校の先生だったとか。

この頑張り屋の奥様、5年前には胃癌をやり、山登りで体力を回復。

半年前、ご主人が脳内出血で倒れ、ICUに、何と、4回入り、

4回目には、奥様も待合室で倒れ、病室のベッドに寝かされた、

という壮絶な‘過去’もあるそうな。

何だかしらないけれど、いつもニコニコしていて、とってもお元気な奥様。

こんな人・・・いるんだ・・・と口あんぐりで・・・毎日感心して傍で見て

いるうち、あれよあれよ、と言う間にご主人が回復してしまって、

ついに今月退院の運びになってしまった。

・・・・ねェ、ねェ、お願い、行ってしまわないで。

私を置いて行ってしまわないで。・・と未練がましく、すがったところで、

一期一会の出会いは如何ともしがたい。

不思議なパワーを持った、不思議な強い人・・・。

あなたに出会えたこと、私はとても幸せに思っています。

どうか、お元気で。

 

 

 

 

 

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No.278「夫、まだまだ頭が健在」

2015-03-07 | 健康・病気

             nonnon日記

多系統委縮症と診断されて4年(最初パーキンソン病で2年)の夫は、

コールが押せたり、押せなかったりで、もう殆ど体は動かないけれど、

頭はしっかりしている。

数日前、前の前に入院した病院で出会った小脳脊髄変性症の「あの人」・・

夫に「くじけちゃだめだよ。あきらめちゃ、だめだよ」と言ってくれた、

「あの人」・・・名前、何だったっけ?私は忘れちゃったけど、

あなた、覚えてる? と夫に問うと・・マバタキで答えた・・イエス。

その時は、少し熱があったので、視線入力装置は起動させずにおいた。

2日後の今日、視線入力装置をセットしたら・・・・いきなり夫は

「○○さん」と入れた。   

そうか、2日間、言いたい思いを我慢していたんだ。と思い知らされた。

夫の頭は、本当にしっかりしている。どうかしたら、私よりも。

なのに、今は、多くなってくる痰と唾液に苦しんでいる。

巷では、「神経細胞を再生するタンパク質」が発見されたとか。

ips細胞の研究も進んでいるだろうか・・・・。

夫の病気の進行に、再生医療は追いついてくれないのだろうか?

少しでも病気の進行を遅らせて、奇跡を待ちたい、この頃である。

 

 

 

 

 

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