マンション日記
先日の理事会で、理事さんの一人が、新聞の切り抜きを提示した。
「あるマンションで、非居住の区分所有者に対して、役員となって労力を提供
しない分、管理費を上乗せして請求した。結果、裁判で争うこととなり、
管理組合側が勝訴した。」そうなのである。エー!なんとドライ!と驚いたがー。
「その上乗せ分は、結局、役員報酬に振り替えた」そうで。
それを聞いた別の理事さん、「ほらね、だから輪番制がいいのよ。」
(輪番制については、アンケートで、反対が賛成の2倍であった。次期役員も
‘公募’アンケートの結果、予めお願いしていた2人以外応募者が出なかった。)
輪番制を主張される理事さんは、議事録を書いたり、花壇の花を買ってきてくれ
たり、今期主力となって、マンションの為に活躍してくださった方である。
労力の負担は平等であるべきだ、という言い分も確かに最もである・・・が。
それでもー 当マンションを見回せば・・・
80代の高齢の方、持病でペースメーカーをつけている人、いつも出張がちの人、
等々いらっしゃいます。それに母子、父子の片親家庭のお宅では、当節、仕事に
追われておられるようで、少しでも時間があれば、子供と過ごしたい、役員は
受けられない、とおっしゃるのも無理ないように思える。
ざっと見回すと、当マンションでボランテイアできる時間、余裕を持っているのは、
年金生活者で、体力に恵まれた人だ。
現役で仕事をしている人が理事長になると、時間がないので、まず、工事、買い物等
で、合い見積もりを取らず、管理会社任せになりがちで、住民全体にとって不利益と
なる場合が多いと思う。
さらに「オレの言うことを聞け」的なワンマンおじさんが理事長となって、理事会を
押さえこんだら最悪である。役員にはそれに適した人材が必要とされると思う。
そういう点から、私は、次期役員は今期役員がその人となりを確かめて、責任を
もってバトンタッチしていくのが望ましいと思っている。
とは言え、我が家も2年前の大規模修繕ではかなり労力を提供したが、今では・・・
もうその様な余裕はない。それぞれのお宅のライフサイクルが様々にあって、
たまたま余裕のあるお宅が皆の為に労力を提供する・・・
「ボランテイア精神のリレー」があれば・・・
温かい、住みやすいマンションになると思うが、・・・
マンションにも厳しい時代背景が押し寄せてきているようだ。