人生ブンダバー

読書と音楽を中心に綴っていきます。
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8/30 『海道東征』 特別演奏会

2023-09-06 05:00:00 | 音楽

8月30日(水)、パシフィックフィルハーモニア東京の特別演奏
会を聴く(於東京芸術劇場)。

売り切れたらいけないと、早めに予約したが、意外や、ざっくり
言って半分ほどの入りだった。もう少し入っても?

同楽団は平成2(1990)年、東京ニューシティ管弦楽団として設
立。令和4(2022)年、パシフィックフィルハーモニア東京と改
称。

<プログラム>
1.藤倉大「Wavering World」(日本初演)
2.ラヴェル 「ダフニスとクロエ」第2組曲
 --休憩--
3.信時潔 交声曲『海道東征』(作詩;北原白秋)
第1章高千穂--男声独唱・合唱
第2章大和思慕(やまとしぼ)--女声(独唱・重唱)
第3章御船出(みふなで)--男声女声(独唱・合唱)
第4章御船謡(みふなうた)--男声独唱・合唱
第5章速吸(はやすい)と菟狭(うさ)
 その一男声独唱~童声あるいは女声合唱
 その二男声女声(交互に唱和・合唱)
第6章海道回顧--男声女声(交互に唱和・合唱)
第7章白肩(しらかた)の津上陸--男声(独唱・合唱)
第8章天業恢弘(てんぎょうかいこう)--男声女声(独唱斉唱・
合唱)

指揮:飯森範親
Sop.Ⅰ:森谷真理
Sop.Ⅱ:清野友香莉
Mez.:山下裕賀
Ten.:小原啓楼
Bari.:加耒徹
合唱:パシフィックフィルハーモニア東京クワイア
(コア・マイスター:岸本大)
児童合唱:世田谷ジュニア合唱団
(合唱指揮:掛江みどり)


いつもながらつたないコメントを・・・・・・

1.藤倉大「Wavering World」(日本初演)
現代作曲家藤倉大さん(46)の新作(日本初演)。この作品はシ
アトル交響楽団の委嘱で、シバリウスの7番と一緒にプログラム
できる曲をという依頼だったという。そこでシベリウスとフィン
ランド神話を調べるうち、日本神話の研究に移り、そこからイン
スピレーションを得たという。
「Wavering World」とは揺れるとか浮遊するとかいう世界の意味
だ。
午後7時を3分ほど過ぎ、長身のコンマス、ホッホシルトさんを先
頭に続々登場。オーボエ首席は女性。弦楽五分は12型(12-10-8-
8-6)だ。
弱音からの開始。夢幻的というか、いささかお化けがでそうな音
楽だ。中間部ではティンパニの強打。フルート群の3人は盛んにフ
ルートとピッコロで忙しい。最後は、不協和音が3回大きく鳴って
終わった。
カーテンコール:飯森さんは木管グループ、ティンパニ、金管グ
ループを立たせた。
(概算演奏時間:19分)


2.ラヴェル 「ダフニスとクロエ」第2組曲
この曲は全曲版を含み、何回か聴いている。全曲版は約1時間だが、
第2組曲は全曲版の後半というか第3部を抜粋したものだ。
(1)「夜明け」、(2)「無言劇」、(3)「全員の踊り」からなる。今回、
(1)と(3)は作曲家の指定どおりコーラス付きだ。

合唱団から入場。合唱団は女声16、男声16の計32人。岸本大さん
(Bass)を中心としたプロ合唱団だ。
飯森さんは譜面台はあるものの使用せず、暗譜の指揮。(1)はまさ
しく徐々なる夜明けのイメージ。途中からコーラス(ボーカリー
ズ)が入る。(2)では長めのフルートソロ。(3)は再びコーラスが入
り、「全員の踊り」で熱狂(全強奏)した。
カーテンコール:まずはフルートからハープ2人等次々と。最後
はコンマスとヴィオラの首席を立たせた。
(同17分)


 --休憩--
「昭和史研究会」の同志とワインを飲む。
新保祐司さん(元都留文科大学副学長)をお見掛けする。


3.信時潔 交声曲『海道東征』(作詩;北原白秋)
『海道東征』は、平成27(2015)年の信時潔没後50年記念演奏会
以来、毎年のように全曲演奏されるようになった(→こちら)。
私もなんだかんだと数えてLIVEは6回目だ。「聴き慣れ」てきても、
毎回なにがしかの発見がある。

休憩後の第3ステージ。オケが入場後、合唱団(混声32人)が入
場(拍手)。
続いてゾリ5人と飯森さんが登場し、大拍手。
弦楽五部は同じく12型。オーボエ首席は男性に。クラリネットは
外国人男性(客演?)。

第1章高千穂--男声独唱・合唱
録音では分からないくらいの弦のppから雅楽のようなフルート。
Bari.加耒さんの第一声「神ましし」の美声(!)にビックリする。
--お名前だけは知っていたが、まったくすばらしい。

合唱は人数的に少ないかと思ったが、意外とハッキリ、すばらし
い。まさに信時音楽だ。小原さん(Ten.)もよい。
東京芸術劇場は声楽・合唱物にいいのではないかしらん。

第2章大和思慕(やまとしぼ)--女声(独唱・重唱)
女性(女声)のソロ3人の出番。いずれもいいが、若手の山下さん
(Mez.)がすばらしい(何年か前に奏楽堂で聴いているが、さら
に成長)。
森谷さんは美声だが、ややオペラチック。もう少し日本語を意識
してもいい?歌唱が難しい箇所かしらん?

第3章御船出(みふなで)--男声女声(独唱・合唱)
本当に合唱(曲)がいい。コーラスもいい。山下さん(Mez.)は
深い声で引き続き惹きつけられる。

第4章御船謡(みふなうた)--男声独唱・合唱
ピアノ伴奏による加耒さんのソロ。体形はやや細身ながら、まこ
とに立派な、いい声だ。飯森さんは左手だけの指揮。Ten.の小原
さんは太い声を出す。
ソリストが座った後、合唱の「ヤアハレ」へ。「ヤッ」の掛け声
はやや迫力不足??
やはりもう少し人数がほしかった?
(その後、下手寄りに児童合唱30人弱[28人か?]が入場。小学
生低学年も入っている)。

第5章速吸(はやすい)と菟狭(うさ)
 その一男声独唱~童声あるいは女声合唱
ここでも見事なBari.ソロ。続いて、何回聴いても不思議と感動す
る児童合唱のわらべ歌。男の子は半ズボンだ。
 その二男声女声(交互に唱和・合唱)
続いて、小原さんと森谷さんのソロ。合唱もよく歌っている。
(児童合唱退場)

第6章海道回顧--男声女声(交互に唱和・合唱)
小原さんは、一瞬Bari.かと思われる太い声。
第7章白肩(しらかた)の津上陸--男声(独唱・合唱)
トランペットが活躍。やはり、加耒さんがすばらしい!

第8章天業恢弘(てんぎょうかいこう)--男声女声(独唱斉唱・
合唱)
第1楽章と同じ音型で、Bari.ソロが導く。ここでの合唱は気持ち
テンポが速い?後半は大きな音楽に気持ちが幸せになる。
最後は5人のゾリも加わった、感動的な全員合唱!

終わるや、客席から「ブラボッ」と声がかかり、拍手に包まれる。
(概算演奏時間:56分)

カーテンコール:加耒さんがピアノと並び、拍手に応える。飯森
さんは次々と立たせていった。
オーケストラもよかった。はたしてLIVECDは発売に?


ともあれ『海道東征』は何回聴いても飽きない音楽だ。



プログラム(表紙)




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