河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

リハ学会第3日目

2009-06-06 | 研究・講演
3日目は朝から先端シンポジウム2が行われた。

Brain Machine Interfaceはリハビリテーションに何をもたらすか
BMI研究の方向性とリハビリテーション
……… 慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室  里宇 明元
頭皮脳波を用いたBrain-Machine Interfaceのリハビリテーション応用
……… 慶應義塾大学理工学部生命情報学科  牛場 潤一
低侵襲型BMIの最前線
……… 大阪大学大学院医学系研究科脳神経外科学  吉峰 俊樹
個性適応型情報処理を用いたロボット制御とその応用
……… 東京大学大学院工学研究科  横井 浩史
ブレインマシンインターフェイス:基礎神経科学から臨床応用へ
……… 自然科学研究機構生理学研究所認知行動発達機構研究部門  伊佐 正

ブレインマシンインターフェイスには大きく分けて3種類あり、脳波を計測するように電極を頭皮に貼り付けるやり方、頭蓋骨に穴をあけて脳の表面に電極を直接貼るやり方、それに最後は脳に針を突き刺すやり方である。
実際には電極を頭皮に貼り付けるやり方しか人には適応できないだろうと思って話を聞いていたら、阪大では脳外科でもう既に頭蓋骨を開けて脳の表面に電極を直接貼るやり方が導入されているのだそうだ。
もっともその理由はてんかん発作の治療が目的で、ブレインマシンインターフェイスとして頭で考えただけでロボットアームを使えるようにするといった目的で行われているわけではないようだ。

しかし、10年後くらいの近未来には頚髄損傷などで全く手が使えない人が、ブレインマシンインターフェイスを装着してコンピューターを自在に操り、普通の人の何倍もの仕事をこなせるような状況になるかもしれないとのことであった。
医学と工学が結びつくと人造人間の世界が現実のものとなる。


ランチョンセミナーは以下のものを聞いた。

ニューロ・リハビリテーションー新しい機能的電気刺激療法の応用ー
日本医科大学千葉北総病院 原 行弘   
共催:オージー技研株式会社   

原先生とはリハ学会の編集委員会でよくお会いするが、オージー技研のPASの開発に協力していたとは知らなかった。
電気刺激は私も最も興味があるところなので、今後この分野の研究には注目したい。


ほんの数年前まではリハビリというと最先端医療とは無縁の世界という感じがしたが、こうして最新の研究発表を聞いているとその進歩に驚かされる。
コメント
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