河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

学生に教えられる

2009-07-07 | 大学
4限目の授業が終わった後、研究室に帰るとつけていたはずの部屋の電気が消えている。

しばらく休憩してからゼミのため実験室に行くと、学生が既に動作解析のためのキャリブレーションを済ませて待っていてくれた。

「先生、研究室の電気が消えていたのに気付きましたか?」
「それからエアコンも止めておいたんですけど気付きましたか?」

「先生、省エネ気をつけましょうね。僕たちの払った授業料で電気代を払うんですから。」


今回は一本取られた。
今後気をつけるようにしよう。


折しも本日は「七夕ライトダウン」の日で、午後8時には全館消灯となる。

先日配信された通知
 7月1日付で文部科学省より、我が国では、二酸化炭素を出来るだけ排出しない低炭素社会の実現に向け、環境問題の大切さを国民全体で再確認していくために7月7日を「クールアース・デー」と定め、学校や家庭に対して参加を呼びかける通知がありました。
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医師以外ができる医療行為とは

2009-07-07 | 研究・講演
先ほど送られてきた健康教室の内容を斜め読みしていたら、ちょっと興味を引く質問があった。

Q.養護教諭のできる医療行為の範囲は?

という質問である。
私も擦り傷の処置法を解説しながら、この疑問がすっきりしなかった。
私が教えている理学療法士にも多少関係することである。
これに対して、ベテランの弁護士の方が解説を書いておられた。

まず、以下のようなことを書いておられた。
「まず、「養護教諭のできる医療行為」と言う質問は、前提を誤解しています。なぜなら、養護教諭と言う資格には医療行為が許されてなく、医師法第17条の定めに違反するからです。」

とする一方で、2005年7月26日に厚生労働省より通達された以下の通達が紹介されている。
「医師法第17条、歯科医師法第17条および保健師助産婦看護師法第13条の解釈について」
http://www.hospital.or.jp/pdf/15_20050726_01.pdf

この中で以下に掲げた行為は「原則として医療行為ではないと考えられるもの」と定められており、つまり医師免許を持たない者でも行って問題がないことと認められている。

1  水銀体温計・電子体温計により腋下で体温を計測すること、及び耳式電子体温計により外耳道で体温を測定すること

2  自動血圧測定器により血圧を測定すること

3  新生児以外の者であって入院治療の必要がないものに対して、動脈血酸素飽和度を測定するため、パルスオキシメータを装着すること

4  軽微な切り傷、擦り傷、やけど等について、専門的な判断や技術を必要としない処置をすること(汚物で汚れたガーゼの交換を含む。)

5  一定の条件を満たし、医師等の医療職が本人や家族に了解を得た上での、・皮膚への軟膏の塗布(祷瘡の処置を除く。)、・皮膚への湿布の貼付、・点眼薬の点眼、・一包化された内用薬の内服(舌下錠の使用も含む)、・肛門からの坐薬挿入又は鼻腔粘膜への薬剤噴霧を介助すること。

6 爪そのものに異常がなく、爪の周囲の皮膚にも化膿や炎症がなく、かつ、糖尿病等の疾患に伴う専門的な管理が必要でない場合に、その爪を爪切りで切ること 及び爪ヤスリでやすりがけすること

7 重度の歯周病等がない場合の日常的な口腔内の刷掃・清拭において、歯ブラシや綿棒又は巻き綿子などを用いて、歯、口腔粘膜、舌に付着している汚れを取り除き、清潔にすること

8 耳垢を除去すること(耳垢塞栓の除去を除く)

9 ストマ装具のパウチにたまった排泄物を捨てること。(肌に接着したパウチの取り替えを除く。)

10 自己導尿を補助するため、カテーテルの準備、体位の保持などを行うこと

11 市販のディスポーザブルグリセリン浣腸器を用いて浣腸すること


この4番によって擦り傷の応急処置を養護教諭が行ってもよいと考えられるのだが、この弁護士さんは下記のようにも記している。

「今回の整理はあくまでも医師法、歯科医師法、保健師助産師看護師法等の解釈に関するものであり、事故が起きた場合の刑法、民法等の法律の規定による刑事上・民事上の責任は別途判断されるべきものである。」と記載されている通り、まだまだ完全に法的問題をクリヤーしたものではないことに注意しましょう。

要するにまだグレーゾーンなのである。
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健康教室2009年7月増刊号

2009-07-07 | 研究・講演
養護教諭を主な読者としている東山書房から健康教室2009年7月増刊号が出版された。
タイトルは
『養護教諭のための教育実践に役立つQ&A集III』
である。

この中で私は二つの原稿を書かせて頂いた。

Q:小学校での擦り傷等の救急処置で消毒薬を使用すべき?

Q:どんな場合に湿潤療法をするのが適当?

シンプルな質問だが、これに的確に答えを書くというのは意外に難しい。
ゴールデンウィークの休み中にうなりながら原稿を書いたのを思いだした。
それでも、実際に雑誌となって送られてくると単純に嬉しい。

日野原重明先生は90歳を超えても盛んに著書を著しておられるが、自分がこれまでに蓄えてきた経験を本や雑誌で公開するというのは喜びであり、それが長生きの秘訣なのではないだろうか。
昨日、NHKのお昼の番組に出演されていたがいまなお原稿書きで徹夜しても平気なのだそうだ。
日野原先生は小食でも有名だが、インタビューするアナウンサーは
「あなたは仕事に熱中していないからお腹がすくんです。私は診察したり、原稿を書いたりものすごく集中してやりますから全然空腹は感じません。」
と言われて苦笑していた。
歳を取ったらかくありたいものだと思う。
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