河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

リハ学会第1日目

2009-06-04 | 研究・講演
初日の最大のイベントは向井千秋さんの「宇宙飛行とリハビリテーション」と題する特別講演であり、午前11時から始まった。
やはりこの講演を楽しみにして参加した人が多かったようで、もしこの講演がなかったら結構不便な場所なのでみんな午後から参加したのではないかと思われた。

1時間の講演はあっという間に終わった。
宇宙のきれいなスライドを多用して、リハビリテーションに絡めて宇宙飛行で体に起こる様々な問題について分かりやすく講演してくださった。

宇宙飛行士の採用条件の一つにきれいな日本語が話せることというものがあるが、向井さんは確かにその条件に合っている。
英語も堪能だ。

今回講演を聴いて初めて知ったことだが、宇宙に行くと1から1.5リットルほどの脱水が起こるそうで、これは無重力状態で地上であれば下半身に多く貯留する血液が上半身に環流するため頸動脈のセンサーが血液が過剰と判断して体液を排泄してしまうのだそうだ。だから宇宙飛行士は地球に帰還する途上で1から1.5リットルほどポカリスエットのような飲料を飲まなくてはならないらしい。
さらに、地上に降り立つとき、上半身に貯留した血液が一気に下半身に降りてしまうためたいていは起立性低血圧で倒れてしまうので、実はショックパンツのような下肢を締め付ける特殊なパンツを穿いているのだそうだ。
あのにこやかな帰還風景の裏側では大変な努力が行われているらしい。

10日ほどの短期間の宇宙滞在でも、地上に降り立つと重力が重くのしかかり、もらった名刺1枚の重さも手で感じたというのは、体験した人でないと分からないことだろう。

久留米大学の志波先生に講演後お会いしたが、向井さんは最近超多忙で講演などもほとんど断っているのだそうだ。
それを引き受けてくださったのはおそらくリハビリテーション医学に対する期待の表れではないかと思われる。
今回の講演で使われたスライドも、その多くは向井さんと親しい志波先生もこれまで見たことがなかったということで新しく準備されたのではないかとのことだった。

講演と、夕方の先端シンポジウムI「宇宙からみたリハビリテーション医学」を聞いてあらためて分かったことは、無重力空間で起こる筋萎縮や前庭障害など様々な問題はそっくりそのままリハビリテーション医学のテーマであると言うことだ。

私も志波先生のようにいつかは宇宙医学をテーマにしてみたいと思った。
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新幹線N700インターネットサービス

2009-06-04 | 研究・講演
かねてから機会があれば試してみたいと思っていた新幹線車内でのインターネット接続サービスだが、今回ようやく試すことができた。
岡山を7時8分発ののぞみ110号に乗り、早速MacBookを使い始めたが、無線の電波は飛んでいるようで、mobilepointに接続できているようである。
しかし、ネットには繋がらない。
ネット接続サービスは東京ー新大阪間とあったのでやっぱりだめかと思い放置して、別の仕事をしていた。
午前8時前、新大阪駅に到着間近になったとき、いきなり画面にBBモバイルの画面が現れた。
この日のために準備したIDとパスワードを入力するとあっさりと接続完了。
初めて新幹線でネットに繋ぐことができた。
メールのチェックも問題ない。
大学の学内LANにも接続できる。
これからは出張はN700に限る。

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第46回日本リハビリテーション医学会学術集会

2009-06-04 | 研究・講演
本日から静岡市で開催される第46回日本リハビリテーション医学会学術集会に参加する。

今日の目玉は午前中に行われる向井千秋さんの「宇宙飛行とリハビリテーション」と題する特別講演である。
宇宙医学関連の先端シンポジウムも企画されている。
非常に楽しみだ。

これから朝一番ののぞみで岡山を発つ。

出張にともない今日のゼミは院生と学部生それぞれに課題を課してきた。
もうそろそろたまに私がいなくても何とかなるのではないかと考えている。
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科研費審査結果

2009-06-02 | 研究・講演
今日も朝から果てしなく雑用が続く。
指導している院生のための文献集めを私がやらなければならないというのが悲しい。

そんな中、唯一の明るい話題が科研費審査結果の通知だ。

不採択課題について、希望者には応募研究課題の中でのおおよその順位が通知されるのである。
例年より少し遅かったが、やっとその通知が届いた。
昔もらったときはめくりハガキだったような記憶があるが、今回久しぶりに届いたものは封書のスタイルで3つの隅をミシン目に沿って切ると開いて中が読めると言うスタイルであった。

この通知がどうしようもない評価ならきっと今年秋の科研費申請はやる気が失せてしまったと思うが、幸いA評価であった。
Aというのは上位20%に入っていると言うことで、もう少し頑張れば採択も可能というレベルである。
ちょっと気になるコメントが、研究経費の妥当性のところで、6名中1名の審査委員が問題有りとしたそうだ。

実は今回の申請で一番気にしていたのが研究費の妥当性であり、本来なら別経費で整備した方が良いと思われる3次元動作解析システムのバージョンアップ費用を盛り込んでいたのである。
これまでたびたび書いてきたように、3次元動作解析システムは高価であり、そのソフトのバージョンアップにしろカメラの増設にしろ通常の研究費ではとてもまかないきれない。
それでやむなく科研費の申請に盛り込んでいたのだが、これが良くなかったのかもしれない。
やはり、審査員によっては税金から支払われる科研費は研究遂行上絶対必要な必要最小限の経費に限るとの見地から審査する人がいてしかるべきである。

しかし、科研費基盤研究Bクラスの研究費でないとカメラ1台が200万円もする3次元動作解析システムの整備などできないのも事実で、ジレンマに陥る。
手堅く科研費を獲得するには他に汎用性のあるような機器は盛り込まないのが良いというのは分かりきっているが、それでは必要な研究機器が整備できない。

今年の秋は採択を目指して手堅く行くか、それとも理解のある審査員に恵まれるという可能性にかけるか。
これは悩ましい選択である。
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6月入り

2009-06-01 | 研究・講演
あっという間に6月になってしまった。
週末もいろいろとメールが入りばたばたした。
先週末には所属する学部で文科省に平成21年度「大学教育・学生支援推進事業」大学教育推進プログラム【テーマA】の申請を行った。
いわゆる教育GPと言われている補助金である。
落ちたら悲しい、しかし採択されたら大忙しという補助金である。
どちらも大変だが、大学の生き残りのためには重要なものと思う。

科研費の成果報告書のまとめも早急にしなくてはならないが、3人で行った研究なので私1人ではまとめられない。
共同研究者の原稿待ちである。

臨床バイオメカニクス学会に、指導している院生に演題を登録させなくてはならない。
締切はもうすぐである。

通信制大学院生の研究指導もかなり忙しくなってきた。
一応理系だから、通信制だからと言ってメールの指示だけではどうにもならず、実験を行うための研究機器の世話やいろいろと大変なことが起こりうる。

責任者として学内共同研究費のとりまとめをしなくてはならない。
ところが今年は学振から送られてくる科研費不採択時の評価ハガキがまだ届かない。
本学では客観性を確保するためにこのハガキによる評価結果を共同研究費配分の参考にしているので、作業ができない。

リハ学会からも編集委員としての新しい担当論文が送られてきた。


木曜日には日本リハ学会に出張であるが、それまでに片付けなければならないことが山積している。


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