河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

岡山済生会病院で新規研究打ち合わせ

2010-12-13 | 研究・講演
研究にもマイブームというものがある。
なぜかわからぬが、心惹かれやらずには済まされないというものである。

私にとっての目下のマイブームはシーティングベルトである。
もう何年も前に開発して商品として発売しているが日の目を見なかったアイデアである。

最近、なぜかこれを膝エクササイズに応用するという着想に捕らわれ、自然に研究計画へと結びついてきた。

まず、岡山市の竜操整形外科で人工膝関節置換術後患者にシーティングベルトを用いる計画がスタートした。
次に今回の岡山済生会病院でACL術後患者にシーティングベルトを用いる計画が立ち上がった。
その次は変形性膝関節症患者にホームエクササイズとして使ってもらう計画である。

今後どうなるかはわからないが、思いついたのでしばらくはこだわってみるつもりである。
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『Kinect』ハッキングで「3次元撮影」

2010-12-12 | 私と歩行分析
マイクロソフトのゲームで3次元動作解析装置が安くなるということを書いたら、ネット上に既にそれにつながる取り組みが出ていた。

『Kinect』ハッキングで「3次元撮影」

この調子だと誰かが数万円の3次元動作解析システムをすぐに作りそうだ。
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世界ゲーム革命

2010-12-12 | 私と歩行分析
今夜のNHKスペシャルは「世界ゲーム革命 」と題して、最新のゲーム産業の動向について放送していた。
中でも革新的なのはマイクロソフトが開発した人間の身体そのものをインターフェースとする新たなゲーム機である。
この技術は最新の3次元動作解析システムの技術そのものである。
私にはなじみ深い赤外線を利用した仕組みが使われている。

先日、OptiTrackという100万円台のリアルタイム3次元動作解析システムに驚いた話を書いたが、このマイクロソフトのゲーム機が普及したらもっと安価な3次元動作解析システムが登場するのではないかという気がした。
たぶんテレビくらいの値段で売られる時代が来るのではないだろうか。
何しろ後進国もそのうちゲーム産業の市場になるだろうから、世界中でどれだけ売れるか想像もつかない。
たくさん売れれば単価は劇的に下がるはずだ。
同じ技術でモーションキャプチャーもできるのだから当然3次元動作解析システムもおもちゃのような値段になるだろう。
そのうち「昔は3次元動作解析システムが数千万円もしたんだよね。」という昔話がはやるようになるだろう。

Appleがパソコンの会社からiPhoneをきっかけに音楽や映像を配信する会社に変貌したように、マイクロソフトはそのうちWindowsよりもゲームで有名な会社になるのではないだろうか。
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温熱電気刺激培養実験

2010-12-10 | 研究・講演
本日は加納先生と一緒に、温熱電気刺激培養実験を行った。
この実験は加納先生が開発した物理刺激高感受性培養神経細胞に温熱刺激と電気刺激を同時に行って、その効果を見る実験である。

温熱刺激と電気刺激をそれぞれ単独に負荷する実験は既に行っており、以下のような結論を得ていた。

熱ショックによる神経突起形成
44℃で10分加温で非常に高い神経突起の形成
44℃の30分にしたところ多くの細胞はアポトーシス

電気刺激による神経突起形成
100mAで30分通電で非常に高い神経突起の形成
100mAで60分にしたところ多くの細胞はアポトーシス

この結果は人体に応用するとそれぞれが過大な負荷で苦痛を生じるものである。
44℃で10分加温というのは熱すぎて苦痛だし、100mAで30分通電というのも痛くて耐えられる刺激ではない。

そこで、両者を併用すれば快適な刺激条件になるのではないかと考えた。
すなわち実現可能な40℃の温熱で10mA15分の通電で効果が得られるのであれば理想的である。

それで、今回の実験となったわけである。




恒温槽は40℃に保ち、神経細胞にNicolet Viking IV筋電計を用いて10mAと100mAの電気刺激を行った。
電気刺激はSEPの設定で1msのdurationの矩形波を10Hzで負荷した。
15分の刺激であるから9000発の刺激を加えたことになる。

今回の実験の結果は1週間後に判明する。
仮説通りの結果が出ると嬉しいのだが。
もし、仮説通りなら、膝や腰の痛い人は40℃の電気風呂に15分くらいつかれば痛んだ神経が修復されて痛みが和らぐということが言えるかもしれない。
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口で描く牧野さんの動作解析

2010-12-08 | 研究・講演
本日はポスドクの野中君の研究で、脊損のため手足が麻痺しながらも口で美しい絵を描く画家である牧野さんに大学に来ていただき、筆をくわえて書道を行う様子を3次元動作解析装置で記録させていただいた。
口で描いたとはとても思えないような精密な絵を描かれる方で、各地で個展を開いたりしておられるそうだ。

あいにく朝から会議が続き、私自身は実験にはあまり参加できなかったが、後で記録したデータを見せてもらった。
書道は相当の腕前(口前?)で、私などは足元にも及ばないような見事な筆遣いだった。

本学のMAC3Dを使うと、筆先につけたマーカーの軌跡を連続して表示することができ、「へのへのもへじ」と書いているのがマーカーの軌跡で読み取れる。
どうせなら「吉備国際大学」とか「KIU」とか書いてもらっておけば大学の宣伝に使えたのにと思ったが後の祭りだった。
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年末の業務

2010-12-07 | 大学
新米研究科長として初めての年末がやってきた。
ただでさえ研究科長の仕事に慣れていないのに、来年度からトップアップを目的に学部大学院一貫教育を実現するために、保健科学研究科のカリキュラムを全面的に変更する必要が出てきた。
これには学則の変更も必要で、さらにこの時期に来年度の大学院要覧の原稿を書き上げなくてはならない。
カリキュラム変更がなければ、前年度の原稿に少し手を入れるだけでよいのだが、今回は全面的に書き直す必要がある。
この作業は考えただけで気が重くなる。

これから入試もまだまだ続くし、指導している大学院生は卒業させなくてはならないし、予算の締めも考えていかなければならない。
個人的には年賀状も書かなくてはならない。

年とともに忙しくなることはあっても楽にはならないようだ。


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卒業生から送られてきた講演の感想

2010-12-06 | 大学
先日の岐阜の講演を聴きにわざわざ大阪から出向いてくれた元ゼミ生のH君からメールが届いた。


河村先生

先日は貴重な御講演ありがとうございました。
また、久し振りにお会い出来て大変嬉しく、帰りの新幹線の中では涙が止まりま
せんでした。

講演内容は切れ味鋭く、先生の葛藤や試行錯誤してきた部分が伝わってきて、大
変面白かったです。学生の時、こんなに面白かったかな??
先生の講演から何事もコツコツ積み上げていく事の重要さを痛感しました。
Hも卒業して10年経ちます、自分のやりたいことも出来そうな事も少し見えて
きました。これからの10年で少しずつ積み上げていきたいと思います。
ありがとうございました!


確かに、彼の卒論を担当していた頃は、私も試行錯誤の頃で今回のようなまとまった講演ができる状況ではなかった。
何も知らない教員が学生を指導するのだから、彼らにとってもいい迷惑だったろう。
だいたい、ゼミ生の卒論指導をしなければいけないから渋々研究を続けてきたという側面もあるので、最近ある程度の講演をできるようになったのはゼミ生のおかげとも言えなくはない。

私も最近は大学の公務が増えて大変だが、これからもコツコツと研究に取り組んでいくつもりだ。
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通信制大学院保健科学研究科入試

2010-12-05 | 大学
本日は通信制大学院保健科学研究科の入試があった。
理学専攻が3名、作業専攻が2名であり、理学の面接に立ち会ったがどの受験生も真剣そのものであった。

その後、夕方から本学加計美也子理事長三木記念賞受賞祝賀会がホテルオークラ岡山別館「瑞光の間」で行われ、参加した。
岡山県知事を始め岡山選出の国会議員がほとんど出席しており、盛大な祝賀会であった。
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第9回 岐阜リハビリテーション研究会で講演

2010-12-04 | 研究・講演
岐阜大学医学部附属病院 1階 「多目的ホール」で講演を行った。

「Closed Kinetic Chainと二関節筋のメカニズム」
吉備国際大学 保健科学研究科 教授 河村 顕治
(概要)Closed Kinetic Chain ( CKC )では大腿四頭筋とハムストリングの共同収縮によって膝関節が安定することが注目されているが、二関節筋が抑制されることや、ハムストリングが膝伸展に作用すること等はあまり知られていない。本講演ではCKCと二関節筋のメカニズムを詳しく解説するとともに、CKCの特性を利用した変形性膝関節症の運動療法やスポーツトレーニングへの応用法について論じたい。

実は岐阜に来たのは新幹線で通過したのを除くと、生まれて初めてである。
講演で呼んでくれなければ生涯一度も訪れることがなかったかもしれない。
ありがたいと思う。

招待してくださった岐阜大学整形外科教授の清水克時教授には心より感謝申し上げます。
直接、招請の手続きをしてくださった青木隆明先生、帰りにはお土産まで頂き、ありがとうございました。
懇親会の挨拶をしてくださった星城大学教授の安部基幸先生、ありがとうございました。

講演後、多くの方に質問や声をかけて頂き、反響もあり充実した講演会でした。

それから、忘れてはならないのは、吉備国の卒業生が3名、わざわざ講演を聴きに来てくれたことである。
こういうのは非常に嬉しい。




講演で困った技術上の問題。
パワーポイントで貼り付けたたくさんの動画のうち2枚だけ、なぜか動かなかった。
昨日も予行で同じことが起こったので、動画を貼り付け直してきちんと動くことを確認していたのだが、本番ではやはり動かなかった。
原因は不明である。
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