「うつせみ和尚」のお説教

『うつせみ和尚の日記』二件の事故が元で『(複雑性)PTSD/鬱』になって
闘病、障害当事者として活動している者です。

和尚の説教 「人間としての『引き際』について宮坂さん(仮名)の人生から考える」

2022年05月20日 00時03分52秒 | 「うつせみ和尚」のお説教
宮坂さんは50代半ばでかねてから趣味にとどめていた「ミニチュアカー/ラジコンカー」の店を長く勤めていた衣料品店を退職して念願の「我が城」をオープンさせました。人脈が広く、車好きの仲間や新規のお客さんも参加して「ラジコンカーイベント」を小さいモノではありますが開催するほどになりました。
今まで勤めていた衣料品販売の会社ではずいぶん認められて、なんと三店舗の店長を兼任するほど会社に認められていたようです。ですが、「もうそろそろ、商売替えするには最後の年齢か?」と思ったらしく、今回の退職~かねてからの念願の成就に至ったわけです。店もすこぶる順調で以前勤めていた会社で子飼いしていた20代の男性に今までの店舗を任せ、自分は車で10分ほどの所に「ミニチュアカー専門店」を新たに開店しました。
どうやら、そのイケイケドンドンの時期には女性関係もお盛んだったようで浮き名を流していたようです。(うらやましい)商売を始めた1号店も子飼いにしていた部下に任せていて、売り上げもそこそこあって宮坂さんの時とは違い「若い女性層」がお客さんにつき出して「新たな未開拓地への進出」ばかりと言わんばかりの部下に、なんとジェラシーの炎を燃やし始めて、わざと若い女性のお客さんが居る時に訪れて店主である部下を女性の前で散々悪口を言って、もう女性が逃げ出さんばかりだったそうです。まぁ、自分で自分の首を絞めているわけですが、そんなことはもうどうでもいいのです宮坂さんは。「あいつが俺以上にモテるのはけしからん!」ということなんですねぇ。部下くんの店はあっという間に左前になって、イケナイ筋から借金をして店をすててどこかへ身を隠してしまいました。結局、最初のお店を閉じざるを得ず、また「その筋」から借りていたお金も借り入れの二倍近くに膨らんだ借金も喫茶店で土下座して元金に法令上の正当な利子にしてもらい(当たり前なんだけど)、全額返済しましたね。そこら辺りから自分が現在やっているお店も「具合が」悪くなってきたのですが、「ここは踏ん張りどころ!」と何を思ったか、今の店舗から車で2,3分の所に「喫茶&実車販売のお店」を母親から借金をして…ですが、宮坂さん母親から借りた金は「自分のモノ」「金のなる木」にしかおもってなかったようです。(バカだね)しかし、宮坂さん飲食にはずぶの素人。人づてに喫茶勤務の経験がある調理人を雇って、やっていたのですが「喫茶部門は空回り」その上、想いだけが先行して車の値段も相場の5倍~10倍の値段を付けて、車の装備も自分好みにチューンナップして販売したのですが、さすがに共有できる人間なんてそういませんから「半年に一台売れるかどうか…」と零細一直線。その上、店員の持ち逃げなども手伝って喫茶部門は閉鎖、実車販売も振るわず、自宅から会社に行くのも二日に一度、三日に一度、その内にお客さんから「今、店に来たけど開いてないよ」と電話が来て慌てて店を開けに行くという始末。こうなると運転資金も底を突き、国・銀行・信金からカード会社まで借りるだけ借りたのですが商売は更に悪化、会社の家賃さえ母親に払ってもらう始末で、母親も再三再四の「現金の要求」でスッカラカン。母親が自分の通帳残高が「数万円」になった現実を突きつけたときにずいぶんショックだったようですね。ですが、「時すでに遅し」です。月末には借り入れた各会社から電話が掛かり返済の矢の催促、郵便で届く「督促状」が来て、「翌月の家賃も払えない状態」になった時に、朝会社に行く準備の最中に「プツン」頭の血管が弾けて「即死状態」母親が時間になっても降りてこないのを不思議がって部屋に入ると椅子に腰掛けて鼻血を少し垂らしたまま硬直している息子を発見。消防に電話し救急隊が来たときには、もう亡くなっていて、「司法解剖」に回されて「脳内出血によるショック死」という診断。そこで「生命保険」に入っていれば良かったのですが家賃も支払えない状態では生命保険どころではなかったのでしょう。
結局、宮坂さんは「負債の山盛り」を残して旅立ったわけですが、残された者は大変で、相続放棄、事務所の撤去などに日々追われているとのことです。
やはり、「どの時点で撤退・退却するか?」という『引き際の見極め』混乱の中できなかったようです。実業家しかりスポーツ選手なんかもそうですよね、よそに作った浮気女といつ手を切ろうかなんていうどうでもいい選択もありますが、日常にも「小さな引き際」ってあるでしょ?あなたはあっさりあきらめられますか?
今日は「引き際」のお話しでした。







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