夜明け前にラジオ深夜便『明日へのことば』で釜本美佐子さんの話を聴く。徐々に視力が落ちていく網膜色素変成症という難病に50歳代で罹るが、日本でブラインドサッカー協会を立ち上げられた情熱の人だ。実は日本サッカーの伝説のストライカー、釜本邦茂さんの姉さんだ。弟邦茂さんが中学校からサッカーを始めるきっかけは姉美佐子さんのアドバイスだったとラジオで明かされた。
歯切れのいい彼女の話は明るく前向きだ。難病にくじけることなく常に前向きに生き抜く姿勢に感動する。難病を運命として受け容れ、生き方を選んで精一杯生きる生き方はすばらしい。
美佐子さんは海外ツアーコンダクターの草分けで140余国を訪問された経験を持つ人だ。生来の前向きな性格に加えて、世界を舞台に責任あるツアーコンダクターの仕事をされ、見識を深められた経験がいっそう前向きな考え方、生き方を形作ったのだろう。話の中でも、旅でトラブルに直面した時、ツアーコンダクターとして現場で最善策の迅速な決断を迫られる経験の数々を紹介された。
美佐子さんが理事長を勤めているブラインドサッカー協会は2020年の東京パラリンピックに向けて万全の準備を進められることだろう。そして日本でブラインドで苦しんでいる若者がどれほど勇気づけられることだろう。彼女こそ日本ブラインドサッカー協会の組織を引っ張るリーダーにふさわしい逸材だ。明朝、話の続きを楽しみにしている。