一日中雨模様の予報の朝、NHKR1「石丸謙二郎の山カフェ・春の兆しを感じて」を聴いていたが、植物学者の多田多恵子先生が電話でご登場して「スプリング・エフェメラル」の説明をしてくれた。
「春のかげろう」というのが直訳で、「春の妖精」と美しく意訳されている。
多田先生の解説から「落葉樹の林の地面に、落葉樹の葉っぱが生い茂り陽が射さなくなるころまでの短い間に、樹間の陽をいっぱい浴びて光合成をおこない、花を咲かせ、受粉を済ませ、タネをつくって子孫を残すという活動を終えてしまい、夏までには葉や茎も落として地上から姿を消すが、地下茎や球根の姿で次の春まで眠っている季節営業的な多年草」という春植物だと分かる。
多田先生のお話によると、そのほうが、葉を厚くしたり茎を伸ばしたり余計なエネルギーを使わずに子孫を繁栄させるという省エネで効率的な生き方を選択している利口な仲間たちみたいだ。
Wikipediaを参照すると、キンポウゲ科のフクジュソウや雪割草(ミスミソウ)、ケシ科のエゾエンゴサク、ユリ科のカタクリなんかに代表されるとされ、北国の早春の地上を彩る小さいお花たちだ。いずれも虫媒花で、真っ先にやってくるのがハナバチの女王蜂だということも、なにかおとぎ話めいてこころが浮かれてくる。
当地は太平洋側に位置するので、大好きな雪割草は分布していないが、東北管内であれば「移動の自由」は維持されていることもあり、山形あたりに足を伸ばして彩り豊かな妖精たちに会いに行こう。
嘆かわしいことだが、近年は山野草ブームということで、本で紹介されたりする自生地は「花盗人」の跋扈するところとなっているようで、そのような場所はこちらから遠慮して、自らの足で探してみよう。なにも日本海まで抜けなくとも、県境付近にも咲いているみたいだ。
2020年の妖精たち
ユリ科カタクリ(片栗)
キンポウゲ科キクザキイチゲ(菊咲一花)
キンポウゲ科フクジュソウ(福寿草)
キンポウゲ科ミスミソウ(三角草)・雪割草