二月の終わりの日、庭先に珍しい鳥がとまっていた。冬鳥のツグミ属の「シロハラ」である。頭部がやや褐色に写っているから、たぶん♀なのだろう。
(くちばしと足が強靭そうなツグミの仲間)
(太っちょに見えたが、飛びたとうとする瞬間はスマートなツグミスタイル)
ツグミやシロハラの冬鳥は、ロシアなど.ユーラシアから越冬のため雪の少ない内地に渡ってくるのだろう。落ち葉をかき分け木の実やミミズなどを探し、冬の間に命を長らえている。
あまり詳しく観察してはいないのだが、あまりカップルでいるところを見たこともないにので、春に北に帰ってからパートナーを見つけているのかもしれない。とにかく冬の間にエサになるものは何でも体内に吸収し、北帰行とその先の恋と子育ての体力作りに励んでいるのだろう。
ツグミの名の由来は「口をつぐむ」、すなわち冬鳥のため囀らずに口をつぐむという和名からきているのだという。恋やナワバリのない冬は、囀る必要がないのだ。だから、冬鳥たちは物静かで、孤独な雰囲気和え漂わせている。
三月になって、二日の今日は身を切るような寒さであったが、西公園を歩いていると、そのツグミが一羽、せわしなく地上で採食をしていた。
何も語ろうとせず黙々とエサを探してい姿は、何やら頼もしい。
その近くに珍しい冬鳥が訪れていた。初めて観察する鳥で、ややずんぐりとした体格と、短く太いクチバシの様子からアトリ科の仲間だとすぐに分かったが、「イカル?」、「イスカ?」とすぐに名前が出てこなかったが、、その場でネットを調べたら、その色合いからすぐにアトリ科シメ属の「シメ」であることが分かった。
望遠レンズで覗くと、「おお、なんとこわもての表情をしている!」ことか。モミジの木にとまっていたのは♂、地上を歩いていたのは頭の色合いから♀。「シメ」もツグミたちと同じく、北国から越冬に来ているとのことだが、こちらは、どうやらパートナー同士で行動しているのか。
まあ、ツグミの方は♂♀同色らしいから、区別がつかないが、あるいは彼らもカップルがいるのかもしれない。
いずれにしても、オイラにとっては「不可思議なこと」ではあるが、数羽だけで行動しているかのようにみえる冬鳥たちは、「ある日、ある時」示し合わせたように、仲間同士が集合して群れで北帰行の旅に出るのだろう。そのシグナルが、どこから持たされるのか、考えても謎である。
まもなく、桜の咲く頃には、旅立つのであろうか、黙して旅ゆく者たちにエールを送りたい。
なかなか立派なお顔立ちですこと・・濃紺の風切羽がポイントを添えている。
シメの仲間は、ベジタリアンみたいだが、そんなに怖い顔が進化論上、必要だったのだろうか。
頭の色の薄いのが♀らしい。♀も同じく怖い顔をしていたが、オイラはアトリ科の仲間はずんぐりしていて、なにか他人とは思えないから好きです。
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