週一の割で野草園を訪ねることにしている。季節のシグナルを感じるため。
ただ、この園地は周囲が住宅地にぐるりと囲まれているため、青葉の森と比較して野生の度合いは少し劣るものと推察する。たとえば、ここにはいくらカタクリが咲き誇って、食草のウスバサイシンが生えているとしても、ここには「ヒメギフチョウ」さんはやってこないのではないか。なぜかというと、食草の量が自然の割合からして少なすぎるので卵を産みつけにくいのではないかと思うからである。
また、この園地以外の地に巣を設けるハチやアブはこの園地の中の花の匂いを感じるセンサーが住宅地に邪魔されて機能しないので、花の授精を媒介するハチやアブや個体種は限られるのではないか、などの疑念も生じている。ただ、巣をつくらないチョウは、卵を産みつける食草だけ十分にあればこの園地だけで子孫をつなぐことができるのかもしれない。
なお、今日はカタクリやショウジョウバカマが咲き匂う原っぱでしっばたく待ったが、ヒメギフチョウさんたち、やはりやってこなかった。
なお、去年秋に旅するチョウ「アサギマダラ」さんが、この園地のフジバカマやヨツバヒヨドリにやって来ていることを確認したので、高い飛翔能力を有するチョウや野鳥の仲間は、青葉の森や周辺の山地からここを目指してやってくることはできるものと推察している。
今日は、撮った花の写真をすこしクローズアップしてみた。
花びらや雄しべや雌しべの色合いや形を見れば、著名なパティシエだって思いつかないような「おいしそうなお菓子」のようじゃないか。オオイワウチワ、雪割草のミスミソウやスハマソウ、カタクリやアズマイチゲ、スイカズラ科のウグイスカグラさんたちなんか、皆個性的で独創的だし、ハチやアブ、そしてチョウたちにとっては、まさによだれ出も出そうなスィーツみたいなもんじゃないか。いま花を咲かせている植物たちは、「うちのスィーツはおいしいよ!寄ってらっしゃい見ってらっしゃい!」とまるで客引きをひしているようだ。
蜜を求める虫たちがやってくるのも無理はないと思った。
イワウメ科オオイワウチワ
キンポウゲ科ミスミソウ
キンポウゲ科スハマソウ
スイカズラ科ウグイスカグラ
キンポウゲ科のアズマイチゲにユリ科のカタクリさんたちが寄り添う
今日写真に収めたチョウは、美しい瑠璃色でとんでいるルリシジミさん♂だけ。(裏翅)
これ誰だ? ヤマガラさんです。正面から見るとまたオモカワユイお顔ですね。
シジュウカラ♂もこの園地には多い
帰りに愛宕神社に立ち寄ったら、冬鳥のシメさん♂がさかんにチリチリと鳴いていました。
若い木の芽を啄ばんで、北に帰る体力をつけているのでしょう。もう、ずいぶん太っちょだが。
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