■【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】 DXと大正時代の駅舎 3712-4c24
経営コンサルタントを半世紀にわたってやってきた経験から、すこしでも皆様のご参考になればとお届けしています。
【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】は、皆様から寄せられたり、私が支援したり、見聞したりした企業の事例を紹介していますが、お陰様で、毎回拍手をいただいています。
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■ DXと大正時代の駅舎 3712-4c24
山形県の赤湯駅と荒砥駅を結ぶ山形鉄道フラワー長井線は2023年、全線開通から 100周年を迎えた。開業は大正2年 (1913年)。その10年後に全線が開通した。 国鉄の分割民営化の荒波を乗り越え、現在は第三セクター方式で営業している。 2両編成のワンマン列車は路線名を表すように花柄のデザインがラッピングされ、 乗客たちの心を和ませている。
この路線には全線開通当時の駅舎が今も残っている。長井市にある羽前成田駅 は大正11年の建造で、国の登録有形文化財に登録されている。木造平屋建ての 駅舎からせり出した昔ながらの玄関ポーチ。アンティークな待合室は実に趣深い。 切符売り場や囲炉裏テーブル、振り子時計…。ぼさぼさ頭の金田一耕助が ひょっこり現れてきそうな雰囲気だ。
部品加工メーカーのM社(東京都大田区)は、羽前成田駅のほど近くに主力 工場を構えている。代表取締役のK氏によると、進出してから50年以上 になるそうだ。「長井は創業した祖父の出身地。長井から東京の工場に働きに 来てもらっていたが、『ゆくゆくは地元に帰りたい』と話す従業員も多く、 工場進出を決めた」という。会社の成長とともに1つだった工場は3つになった。 地元の雇用に大きく貢献。地域に根差して事業を展開する。
のどかな集落のはずれにある工場はIoTを積極的に活用し、スマート ファクトリー化が進められている。2022年には先進的なDXの取り組みを表彰する 「DXセレクション」に選出された。目標としたのはQCD(品質、コスト、納期) の別次元への引き上げだ。汎用のソフトや機器を活用し、低コストで最大限の 効率化を実現させた。EVシフトという激変に備えた挑戦で、他の中小企業にも 大いに参考になる取り組みだ。
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出典: e-中小企業ネットマガジン掲載承認規定に基づき作成