八つ手:ウコギ科、花言葉は、分別。日本が原産の常緑低木で暖地の海岸近くの山林に自生するが、多くは観賞用に植えられる。八つ手も天狗の団扇も、葉の形から名づけられた。初冬の頃花が咲き、翌年の4~5月に黒い球形の果実となる。子供のころ、庭にある八つ手の葉を一つずつ数えた覚えがある。白く小さな花ながら球状に固まって、花のない時期の庭先などに冬日を浴びて光っているさまは、一種の風情がある。小春日和に蜂や虻が集まっているところを見ると、虫に人気のある花なのようだ。地味で目立たない花だけに感心してしまう。人事に配して詠まれる時は、心理的に寂しいげな句が多いようである。「八つ手咲き虫さまざまの線に飛ぶ 吉川春藻」「淡々と日暮れが来たり花八つ手 草間時彦」「日向より日蔭が澄みぬ花八つ手 馬場移公子」「花八つ手ながき独りの常着縫う 鷲谷七菜子」「用事とは日暮れに多し花八つ手 手塚美佐」「日暮れまで蠅のまどろむ花八つ手 白岩三郎」「一本の八つ手の花の日和かな 池内たけし」「昼の月泛くところ得て花八つ手 長谷川草魚」「いつ咲いていつまでとなく花八手 田畑美穂子」「花八つ手日蔭は空の藍浸みて 馬場移公子」「花八手暗きところを好みけり 角川照子」「花八ッ手星またたけば少し散り 中嶋秀子」「蔵町の昏きより声花八手 長峰竹芳」「みずからの光りをたのみ八ッ手咲く 飯田龍太」「八つ手咲き路地まつさをな天のぞく 菖蒲あや」「八つ手咲く父なきことを泰しとも 友岡子郷」「花八つ手いつも電話母はより来 高橋悦男」。八つ手の句は大変多く詠まれているので、小生の下手な句は遠慮しよう。昨日の出来事。北朝鮮長距離弾道ミサイルを発射。監視されているのを承知で、事前に情報を混乱させて、騙し打ちをおこなつた。2012年の世相を表す「今年の漢字」は「金」が選ばれ、清水寺森清範貫主が揮毫された。大賀祐二、恵美子夫妻が久しぶりに来宅、懇談ののち帰宅された。これにて我が家の師走の予定は終了した。