青木;別名桃葉珊瑚(ミズキ科)花言葉は、若く美しく。赤く美しい光沢をもつ実をつける。地味で目立たない花ほど、その実は美しいものが多いが、青木もその例にもれず、冬景色の中でその赤い実を楽しませてくれる。関東から西に自生する植物だが、最近は庭木として植えられる園芸品種の中には、葉の色が黄色いものや斑入りのものがあり、実と共に葉が美しい。青木のことをミソブタと呼ぶ地方があるが、これは青木の葉で味噌の表面を覆うとカビが出ないところから出た方言である。方言の中にその地方の生活が滲み出ているものが多い。「雪降りし日の幾度よ青木の実 中村汀女」「きしませて帯を纏く妻青木の実 草間時彦」「雪の上又降る雪や青木の実 遠藤梧逸」「これよりの色染めわけて青木の実 遠藤はつ」「熟れ加減鶴が見にくる青木の実 佐藤瑠璃」「禅堂の真裏とおもふ青木の実 原田しずえ」。(夕焼けの 薄雲せおひ 青木の実 ケイスケ)。いよいよ今日で23年は終わる。去年今年の瀬戸際である。「除夜の鐘 幾谷肥ゆる雪の闇 飯田蛇笏」「おろかなる犬吠えてをり除夜の鐘 山口青邨」「百万の餓鬼うづくまる除夜の鐘 石田波郷」(除夜の鐘 待ち侘びて飲む 宵の酒 ケイスケ)