フキノトウ:キク科。花言葉は待望。多年草で、山野や家の周りなどに生えるが、畑でも栽培される「蕗の薹」は春の味覚。これが伸びて黄白色の花を開く。この頃から地際から長い葉柄を伸ばし、大きな円形の葉柄を伸ばし、円形の大きな葉を広げるが、この葉柄を食用にする。4~6月が収穫期。葉柄の皮を剥いで煮物や佃煮などにする。多肉で柔らかく、香気がある。数少ない日本原産の野菜の一つで、現在では葉柄が太く長い品種がほぼ一年中店頭に並ぶが、旬は初夏である。葉柄が1mにもなる大型の「秋田蕗」は秋田県でわずかに生産される。堅いので砂糖漬けや佃煮に加工される。名句観賞として『母の年超えて蕗煮るうすみどり 細見綾子』の句がある。のびやかな蕗の束を見ると、これを色よく煮て食卓にのせたくなる。主婦感覚を覚える。母もその母も、初夏になると蕗を煮ていたものだった。蕗はごく一般的な惣菜の一つだった既に母の享年を過ぎている自分を身出し句出あるが、煮立つ湯の中で甦る蕗に色彩感覚と懐かしい味覚とが呼び覚ませる一句である。「火薬庫へ道の広さの野蕗かな 原 月舟』「蕗の葉は大き雨脚山暮れる畑中冬二」「蕗茹でし湯なりかなしき匂いなり 殿村菟絲子」「長く長く剥かれし蕗の糸ちぢむ 殿村登四郎」「蕗を煮て姸を捨てたる女かな 古舘曹人」「雨の日や指先ねむく蕗を剥ぐ 井上 雪」「蕗広葉流るるごとき男ごゑ 永方裕子」。今日は「阪神淡路大震災18年」発生の同時刻に黙祈が行われた。我が家では、家族3人共、西国分寺の東京脳神経外科病院で震災の発生を聞いた。翌18日が恵章の退院の日であつた。あれから18年過ぎた今日我が家には自分だけが残つている。(年過ぎて 残れる思い 吾一人 ケイスケ)