楓(カエデ科)花言葉は、遠慮。楓は「いろはかえで」や「山紅葉」など、葉の形の美しさで知られる落葉高木の総称。「かえで」は蛙手の意味で、葉の形が蛙の手に似ることに基ずくが、吉田兼好が「徒然草」の中で、「卯月ばかりの若楓,すべてよろづのはな.紅葉にもまさりてめでたきものなり」と讃えたように、古来、自然の創り出した造形美が賞翫されてきた。「静かなり紅葉の中の松の色 越 人」「山くれて紅葉の朱をうばいけり 蕪 村」「かざす手のうら透き通るもみじかな 大 江 丸」「障子しめて四方の紅葉感じをり 星野立子」「青空の押し移りゐる紅葉かな 松藤夏山」「全山のもみぢ促す瀧の音 山内遊人」「手に拾ふまでの紅葉の美しき 和田順子」「紅葉にあたらしき紺空にあり 伊藤敬子」。(紺碧の 空に映えたり 紅葉山 ケイスケ)