烏瓜(ウリ科)花言葉は、よいき便り。蔓草で、晩秋になり、辺りのものが枯れてくると目立ってくる。烏瓜といえば、その赤い実を知っている人はいても、花を知らない人が多い。なぜなら、その花は夏の夜にひっそりと咲き、朝はみる影もなくしぼんでしまうからである。烏瓜の花は真っ白いレースを思わせる神秘的で繊細な花である。烏瓜といえば実のことを指していて、この美しい夢のような花のことは忘れられているのが不思議でもある。烏瓜は烏が好む瓜という意味から名づけられている。古名の玉章は手紙の意味で、烏瓜の種子が昔の結び文に似ているからといわれる。秋のひとしお更けるころ、葉の枯れた蔓にぶら下がっている朱赤色の実が、おりからの残照に映えているさまは詩的であり、秋の風物詩であろう。「子供とも遊ばすなりぬ烏瓜 相生垣瓜人」「十二橋くぐれば垂れし烏瓜 山口青邨」「烏瓜手にさげ風は行く方へ きくちつねこ」「道とへば来し方問われ烏瓜 赤松子」「女らにかけこみ寺のからすうり 青木綾子」「花見せてゆめのけしきや烏瓜 阿波野青畝」「烏瓜咲ききはまつてもつれなし 深見けんニ」「月かげを紡ぎて烏瓜の花 山田弘子」「母の亡き夜がきて烏瓜の花 大木あまり」。(余念なく烏は瓜を摘み去りぬ ケイスケ)