夕顔(ウリ科)花言葉は、魅惑な人。原産地は熱帯で、一年草蔓草。葉はハート形で、葉のつけ根に巻ひげがある。全体が粗毛に覆われている。夏の日が暮れると、浅く五つに裂けた白色の合弁花を開く。翌朝早々に閉じてしまう一夜花かと思うと、源氏物語の夕顔(光源氏の恋人)がもののけに襲われて息が絶えたという一節などもしのばれて、なんとなく、はかなげに見える。花のあと、円形あるいは細長い形の大きな実を結ぶ。果肉を細く長くむいて干瓢を製する。栃木県の名産。また、よく似た花に「夜顔」があるが、これはヒルガオ科である。俗に夜顔を夕顔とよぶとがある。「葉がくれに咲く夕顔のうすみどり 軽部烏頭子」「風呂沸いて夕顔の闇さだまりぬ 中村汀女」「夕顔や今日は言葉の多かりき 福田蓼汀」「夕顔に夜のふかみゆく軒端かな 勝又一透」「指そへてやれば夕顔ひらき初む 露久志香女」「夕顔や父母の意にそひ只の主婦 小松原みや子」。(つぎつぎと夕顔の花でて白し ケイスケ)。