夜遅く留守電が入っていたことに気付く。もう遅い時間だ、掛け直すには遅すぎるだろう。
次の日の朝、朝食が済みホッと一息ついているであろう時間帯を見計らって電話した。久しぶりに聞く彼女の声、思っていた通り元気そのものだった。その日も電話の後、二つのボランティアに出演するということだった。
すごい行動力だなといつも思う。やりたいことをやっておきたいからと以前話していた。やりたいことって何?と聞くと、ふふふと笑って答えなかった。
何カ月か、音沙汰のない状態で互いに何かに夢中なのだろうと思っていた。留守電に入っていた言葉を思い出し、なんでわかったの?と聞くと、前にその名前で書いていたことあったでしょ?と。よく覚えていたものだ。
「新聞で見つけたから、電話しなくちゃって」
「あらら、見つかったのね。でも、また同じだったのよ。なかなか上に行かないものねぇ」
「入るだけでもすごいわよ」
「そうかなぁ。もっとがんばれってことなんだろうね」
そんなことを話し、彼女のボランティアもがんばってと励まし、電話を切った。
地元紙の片隅に載っていたペンネームは、誰も気がつかないだろうと思った。
でも見る人は見ていたんだなあ。
ペンネームで良かったとちょっと思った。
次の日の朝、朝食が済みホッと一息ついているであろう時間帯を見計らって電話した。久しぶりに聞く彼女の声、思っていた通り元気そのものだった。その日も電話の後、二つのボランティアに出演するということだった。
すごい行動力だなといつも思う。やりたいことをやっておきたいからと以前話していた。やりたいことって何?と聞くと、ふふふと笑って答えなかった。
何カ月か、音沙汰のない状態で互いに何かに夢中なのだろうと思っていた。留守電に入っていた言葉を思い出し、なんでわかったの?と聞くと、前にその名前で書いていたことあったでしょ?と。よく覚えていたものだ。
「新聞で見つけたから、電話しなくちゃって」
「あらら、見つかったのね。でも、また同じだったのよ。なかなか上に行かないものねぇ」
「入るだけでもすごいわよ」
「そうかなぁ。もっとがんばれってことなんだろうね」
そんなことを話し、彼女のボランティアもがんばってと励まし、電話を切った。
地元紙の片隅に載っていたペンネームは、誰も気がつかないだろうと思った。
でも見る人は見ていたんだなあ。
ペンネームで良かったとちょっと思った。