渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

明治初期の写真

2024年07月24日 | open
 

明治初期に外国人土産用に
スタジオで撮影された日本
人の写真は、ほぼモデルが
撮影されている。男女とも。
女性は芸妓が多くモデルとな
った。
男性にしても武士らしき装束
を着ていてもほぼ本物の武士
などはいない。大抵は元町人。
なので、刀の差し方もおぼつ
かず、板に付いていない様子
が如実に現れている。髪型さ
えも武士の髷結いではない。
 
しかし、幕末に撮影された写真
では本物の武家が写されている。
本物の武士である旗本などのい
でたちと明治期の絵葉書用の写
真ではリアルさがまるで異なる。
 
幕末の外国人警護部隊の旗本た
ち。剣術達人が選抜された。
現代でいうならばSPだ。
パッと見て出来る武士である事
が見て取れる。

警護官である幕臣旗本たちは
絽の夏
羽織を着ている。
武士は夏だろうと正装の上着
して羽織を着た。扇子は冬
でも必携だ。
夏には夏用の絽の羽織を着る。
正装では上着を着るという文
は、奇しくもヨーロッパの
紳士
の文化と共通していて、
文化史
の面から見ると面白い。
現代でも日本人の食事作法や
行儀作法、社会的儀礼、季節
の礼節等、ありとあらゆる日
本人としての礼儀は武家作法
が継承されている。
いくら民主主義で主権在民の
世となっても、江戸期の町人
の様式が現代日本の基準とは
なっていない。
標準語という国語の言葉をは
じめ、国民の生活全般の礼節
は武士の文化を規範としてい
るのが日本人だ。
室内において被り物を取るの
は、日本人の常識なのである。
これは西欧においても同。
家屋内や店内で帽子を被った
まま食事するというのは、そ
れは土足をテーブルの上に上
げたまま食事をするのに等し
い。
だが、そうした日本人らしか
らぬ、また西欧文明からして
も極めて非礼な事をする日本
人が今の時代やたらめったら
増えている。
特に芸能人、芸人、バイク乗り
たちに多い。
これは食事の際に手で手皿を
する非礼失礼不作法が現在
テレビでもネットでも蔓延
しているのと等しく多く見ら
れる。躾も作法も礼儀もあっ
たもんじゃない。
そのような振舞の者たち、特
に着帽無頓着の者らは当然に
してゴルフ場のクラブハウス
には入れない。非礼無礼失礼
非常識だからだ。係の者に注
意を受けるか退場させられる。
芸能人、お笑い芸人にきちん
とした正しい日本の礼節を求
めるのも無理があるが、バイ
ク乗りが脱帽礼儀を弁えぬ
無知な者が異常に多いのには
情けなくなる。
本当に日本人なのか?と。
バイクユーチューバーなどに
は異様に多い。
根本が、社会の礼節とは無縁
の者たちなのだろう。
人として恥ずかしい話だ。



 

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